ITクリエイティブ業界のトップ人材3名が語る。地方ビジネスを飛躍させるために解決すべき「課題」とは・・・

イベント概要


Glocal creative summit
日時
2018年1月13日(土)15:00 ~ 19:30
会場ダイアゴナルラントウキョウ
主催福岡移住計画 

登壇者プロフィール


<第二セッション>
さらなる飛躍をするための課題や地方のITクリエイティブ業界に必要なこと

株式会社PR Table 取締役/共同創業者 菅原 弘暁氏
2011〜2015年、大手総合PR会社 (株)オズマピーアール、内1年間は博報堂 PR戦略局に在籍。その後、国内最大級共創プラットフォームを運営する会社でPR・ブランディングに従事し、2015年9月より(株)PR Tableに参画。 

株式会社ラナエクストラクティブ 太田 伸志氏
以前、東京と仙台を拠点に展開するクリエイティブエージェンシー、株式会社ラナエクストラクティブ代表取締役社長兼CEOされており、現在独立。クリエイティブディレクターとしてSONY、資生堂、Honda、サッポロビールなど、大手企業のデジタルプロモーションを多数手がける他、全国各地で「まちづくり × クリエイティブ」の可能性を広げる事業も展開中。武蔵野美術大学・専修大学・東北学院大学の非常勤講師も務める。作家・イラストレーター・唎酒師でもある。雑誌『Pen』の公式サイト Pen ONLINEで「日本酒男子のルール」を連載中。

株式会社プラスディー 本田 晋一郎氏
慶應義塾大学理工学部数理科学科統計学専攻卒。大学在学中よりテレビ番組の制作、イベント制作などに従事。新入社員として株式会社WOWOWにてスポーツ、映画、ドラマジャンルなど幅広いインターネットプロモーションに携わる。その後ITベンチャーを経て、2008年に株式会社プラスディーを設立。現在は映画『銀魂』や「三代目J soul Brothers」のMVなどの映像分野、東京マラソンや六本木未来会議などのデジタルプロモーションを中心としたクリエイティブプロデュース・制作事業を展開。更に今期より、これまでのノウハウを活かし、リブランディング、ECサイトの構築、販促活動、PR支援までを一気通貫で行う地方創生事業“サクセス・シェアリング”を行っている。

株式会社Gear8 山田 瑞希氏
1987年札幌生まれ。大学在学中のラジオパーソナリティとしての活動を通じて、プロモーション・広報の仕事に興味を持つ。卒業後札幌の広告代理店に勤務。インバウンド事業部にて主に訪日外国人観光客向けのプロモーションセールスを担当。2016年よりGear8へ入社。タイでの生活経験を活かし、主に東南アジア向けウェブマーケティングを担当。2年半前にローンチした自社メデイア「TrippinoHOKKAIDO」の北海道側ディレクション業務では、北海道旅行に興味のある外国人へのプロモーションのため企業との企画提案や現地イベントへの参加など、北海道内の自治体との連携も多い。

仙台市役所 経済局産業振興課長 白岩 靖史氏
1974年生まれ、宮城県出身。1998年10月仙台市役所入庁。区役所の税の窓口、日本政策投資銀行派遣を経て2003年に市役所に戻り、施政方針、大規模市有地利活用、PFI事業企画調整、市長秘書業務を経験。2010年より経済局配属となり現在に至る。

震災直後から、仙台市とフィンランド共和国の連携事業の担当として、全体戦略企画、商談交渉通訳などを行う傍ら、北欧スタイルのITクリエイター育成・起業家教育の仕組みに興味を抱き、2013年12月にグローバルラボ仙台(GLS)開始。現在は地域企業の海外進出支援のほか、大手企業、地場ベンチャー、域外からの立地企業、大学等を巻き込んだIT産業エコシステムの構築に向けて、チームを率いている。

日南市役所 日南市マーケティング専門官 田鹿 倫基氏
1984年生まれ、宮崎県出身。2009年宮崎大学を卒業後、株式会社リクルートに入社しインターネット広告の事業開発を担当。その後、上海に本社を置く広告会社、爱德威广告上海有限公司(アドウェイズ中国法人)に転職し、中国人スタッフとともに北京事務所の立ち上げを行う。外国人観光客向けのWEBマーケティング事業の立ち上げ、観光庁や大手百貨店のWEBプロモーションを担った。2013年からは宮崎県日南市のマーケティング専門官として着任し、地域のマーケティング事業を行う。ベンチャー企業との協業事業や、自治体のブランディング活動。企業の誘致。起業家の育成・誘致。農林水産業の振興、地域の人口動態を踏まえた地方創生関連事業を行う。

札幌市役所 経済観光局IT・クリエイティブ産業担当課 高橋 宗太郎氏
1987年小樽生まれ、小樽育ち。地元の高校卒業後、渡米。ニューヨークの田舎の大学で悠々と学生生活を送る。希望を胸に帰国するも、リーマンショックと当時の「新卒至上主義」の煽りを受け、就職できず泣く泣く北海道へ戻る。北海道なら札幌が1番デカイ、という理由で札幌市職員採用試験を受け、なんとか拾っていただく。入庁後は市税事務所にて4年間滞納者と闘い、今年度よりIT産業振興に従事しIT人材確保のためのUIJターン支援事業を担当。

札幌市役所 経済観光局立地促進・ものづくり産業課 北舘 絢子氏
1983年札幌生まれ、札幌育ち。ただの一度だけ東京での学生生活に憧れた時期があったものの、やはり札幌にいたいという気持ちの方が勝り、地元の大学に進学。そして、そのまま札幌市職員に。入庁後は、税務部での納付監励、交通局での人事担当を経て、4年前から企業誘致を担当。現在は、主にIT企業の誘致を担当しているが、最近ではIT人材の移住促進にも取り組む。

<第一セッション>
Forbes JAPAN 編集次長 兼 WEB編集長 九法 崇雄氏
面白法人カヤック 代表取締役CEO 柳澤 大輔氏
株式会社ヌーラボ 橋本 正徳氏
・鎌倉市役所 経営企画部長 比留間 彰氏
・福岡市役所 経済観光局 企業誘致課係長 山下 龍二郎氏

第一セッションのイベントレポートはこちら

 

 「株式会社Gear8 × 株式会社ラナエクストラクティブ × 株式会社プラスディー」事業紹介


菅原さん
では、最初に事業やご活動の説明をしていただければと思います。

山田さん
株式会社Gear8は、札幌とバンコクに本拠地を持っていて、それ以外にサテライトオフィスとして、福岡、チェンマイ、台北に拠点を持っているWebのディレクションチームです。

私たちの考え方としては一つの会社を大きくしていくというよりは、社名にもある「8」つののクリエイティブチームを各地つくって、人間が流動的に働ける仕組みをつくりたい考えています。

事業の1例として、インバウンド事業では、タイ人向けに地方がどのようにアピールしていったらいいのかをアドバイスさせてもらったり、地方の魅力を伝える記事を書かせてもらったりしています。札幌には年間16万人のタイ人観光客が訪れているので、この16万人に向けて、まだ誰も行っていなかったインバウンドの分野でサービスを提供しています。

太田さん
私は設立10年になる株式会社ラナエクストラクティブという会社の代表を退任して、現在はフリーランスで東京と仙台を行き来しながら、イラストや文を書いたり、ライフプランニングを世の中に広げていこうと、町のサポートなどを行ったりしています。経営の仕事が7割だったところから、生活密着系の仕事に変えていった形ですね。

は、覚えた知識を活かして生きていくことが無理な時代がきていると思っていて「安定」という概念も無くなってくると思っています。文化や技術も変化していくし、その瞬間瞬間で自分の考えをアウトプットしていくには経験が大事だとも思っています。自分の意見や夢もその都度変わっていくものだと思うので、その時点でのベストを尽くしていきたいと思っているし、実際に僕は、面白いことのベストを常に尽くしています。

本田さん
株式会社プラスディーの「ディー」は、デザインのディーからつけられたものです。これは、物事に付加価値をつけることで、より良いものにしていこうという意味が込められています。

私たちの事業は、大きく分けて次の3つです。
・デジタル広告マーケティングの支援
・映像の事業
・各地の名産品PR

最後にあげました「各地の名産品PR」は、地域の良いと思うものがなぜ世の中に広がらないのかという疑問から、物が溢れているこの世の中にきちんと付加価値をつけて名産品をPRしていこうと、事業を始めました。

 

行政視点で見る「地方ビジネス」の課題とは


菅原さん
続いて、行政の方々より、地方でビジネスを広げていくにあたって、課題になっていることを挙げていただきたいと思います。

北館さん
札幌市は、ITの会社自体は多いんですが、大きい会社と小さい会社の二極化が進んでいると感じています。小さい会社が新しくユニークな事業始めようと思っても人材育成まで手を回すことができないんです。会社も本来の業務で精一杯なので、新卒よりも経験のある中途で入社してくれる方を必要とせざるを得ない状況なんです。これが札幌市から東京へ若者が流出してしまう理由だと私たちは思っています。

白岩さん
仙台市は、ITの誘致も積極的に行っていますが、今最も力を入れているのは、東北全体の起業家の事業支援です。東北6県からどんどん人が減っている問題に対して仙台市では何が出来る?」考えた時に、仙台市ができることは、東北を引っ張ることだと思っています。僕らは仙台市を次の担い手育てられる地域にしたい考えています。

田鹿さん
宮崎県は、物理的なデメリットを逆手に取ってブランディングをしていけばいいと思っています。日南市は行政が取り敢えずに自分たち自らでやることを心がけていて行政に成功を求める前に自分たちで行動してみる中で、「成功するためには何をどうやって修正していくか」を考え続けることを大切にしています。

 

地域の「ロールモデル」を生み出す方法とは


菅原さん
皆さんやはり、人材問題に悩まれていて、「ロールモデルがいない」と叫ばれることも多いですが、ローモデルを生み出したり、外から引っ張ってきたりするためには、何が必要だと思いますか?

山田さん
札幌市は、企業のブランド力をどう伝えていくのかが課題だと感じています。私たちが今やっていることは、一度北海道から外に出て、地域外から北海道を見てみることです。そうすることで、地域の新たな魅力や、この地域で仕事をしている意味を発見することができます。

実際に、地元の方も気づいていない魅力的なスポットが、地域外の方にヒットして、観光資源になるということも観光の分野では起きています。一度地域外に出ることで、地域の魅力を再発見し、また地域に戻ってきた人たちがロールモデルになってくれると思います。

菅原さん
札幌市役所として、今の山田さんのお話を受けてのお考えはありますでしょうか?

高橋さん
一度地域外から、地域のことを見てみることの大切さや、札幌市にはブランド力が足りないということも、御尤もだと感じています。

私は今、札幌市役所で、具体的な数字を用いた統計から、地域の課題を分析しながら、様々なITイベントに参加もして、自分でたくさんインプットした情報を地域にアウトプットして還元するということをしています。行政としてサポートできるのはこういった方法だと思っています。

札幌市は「おすそわけ文化」も多く、「目立ちすぎるのはちょっと・・・」という方も多いんです。そのため、仕事、お互いの情報をシェアする文化をしっかりと確立させていくことが大切だと思います。

田鹿さん
日南市では、人の問題が大きいと思っています。日南市には「自分に自信がない」という人がとても多いんです。実際に地域に住んでいる方にお話を聞くと「地元に生まれただけ」「地元で育っただけ」とおっしゃられ、ほとんど地元に意義が持てていない状況です。地元の人が自分たちの地元の魅力にまだ気づかれていないのは、ただ単に、地元に自信持ててないということなんです。そういう部分で、地元の企業や行政は地域をサポートしたり、サポートできる人材を育てたりしたいなと思っています。

第一セッションのイベントレポートはこちら


(END)

大都市に産業が集中してしまう一極集中型では、なかなか地方に人材が流れないばかりか、地方にいる若い優秀な人材が外に流れ出てしまい、地方は寂れてしまう一方です。最先端の情報が集まる東京ももちろん魅力的ですが、地方には地方にしかない環境と、そこでしか生まれない魅力も多くあります。近年飛躍的に盛り上がりつつある地方で、「自分には何ができるのか?」「何がしてみたいのか?」今一度、考えてみてはいかがでしょうか。


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