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LOCAL LETTER

【読者特別特典付き】15年間大手企業のサラリーマンだった彼が、脱サラして肉屋を起業。安定の先にあった挑戦とは

AUG. 23

HIROSHIMA

前略
大切な記念日に「本物のお肉」を食べたいあなたへ

1979年生まれの39歳。広島県で8,000頭もの牛を飼育している牧場を経営している実家に生まれた彼は、農学部を卒業しながらも大手テクノロジー会社へ就職。デザイン、システム設計から情報格差をなくすための地域再生や畜産に関わる仕事を経て、2017年「畜産・精肉事業」と「空間演出事業」を行う会社として株式会社Perryを当時同僚だった川中梢さんと共に創業。

「販売しているものはお肉ではなく、お肉を通じた経験価値の提供である」をモットーに、様々な方法でのお肉提供にこだわっているの彼こと、中山智博さんを取材しました。

なお今回は、LOCAL LETTERを読んでくださっている読者の皆さまに向けて、中山さんのお店で普段提供している自慢のリブロース 500gをご用意いただきました。今回の特別特典情報の詳細は、後編まで読んでいただくとわかります。ぜひチェックしてみてくださいね!

プロフィール
中山智博(Tomohiro Nakayama)
1979年生まれ 広島県出身。実家が広島で畜産業を経営している背景から農学部を卒業するも、情報・通信の分野に就職しドリームキャリア、ソニー、エス・エム・ エスを経て起業。Perryでは畜産精肉部門の責任者として Meat tech Labo お肉とテクノロジーをテーマにした事業を展開中。

高い肉と安い肉の違いがわからなかった学生時代

実家が牧場を経営していたこともあり農学部へ進学し、学生時代高島屋でアルバイトをしていた彼。バイト先にはいつも100g 3,000円ほどのお肉がたくさん並んでいた。一方で実家からスーパーにおろしている100g 600円のお肉があることも知っていた。味を食べ比べても「味の違いはわからない」というのが正直な感想だった。

ではなんでここまでの価格の違いが生まれるのだろう。同じA4、A5ランクのお肉でも「松坂牛」や「高島屋」のマークがついたお肉は価格が高くなる、かもしれない。もしそうならば、農業ってデザインの力が大事なんではないか。どんな風にパッケージをデザインして、どんな風にブランディングをして、どんな風にECサイトで売っていくのか。

そんな仮説を持つ前から、今のまま実家に戻っても戦力にならないことはわかっていた。だからこそ、自分のできることを作ろうと「デザイン」を学ぶためにデザイン会社への入社を決めた。

その後、15年間企業を転々とする中で彼が最後にたどり着いた答えは、やっぱり「食に関するビジネスがしたい」という自分の気持ちだった。

「雲梯」から自分を進める感覚で起業した

起業するまで15年間サラリーマンとして働いている中で、ずっと「起業したい」と言いつつ、行動に起こせないという状態が続いていた。例えて言うならずっと「雲梯」の同じ場所に捕まっている感覚。お肉のビジネスをやろうと左手を前に出してみたものの、軸足になっている右足と右腕はいつまでもスタート地点にあって、前に踏み出せないままだった。

何かに挑戦するためには、まずは安定している右足と右腕を前に出さなくては、次に見ているものを掴めない。安定を手放すことから始まることは、なんとなく頭でわかりつつもずっと手放せずにいた。

そんな自分を変えたのは、当時勤めていた会社で同僚であり現在の共同経営者でもある川中梢さんとの出会いと、ふとした瞬間に「仮に失敗しても、もう1回サラリーマンに戻ってくることもできるんじゃないか」と思えたことだった。

Perryを経営する上で大切にしているのは「あらゆる利害のなかで、優先すべきはスケールではなく挑戦と追求である。その過程に存在するリスクはむしろ歓迎し大胆な展開をしていく」こと。だからこそ、儲けるためだけの仕事はやらない。

例えば、飲食店の経営者から数百キロという単位のお肉を頼まれた時はお断りすることが多い。売り上げだけを考えたらとても有難い話だが、今提携している実家の二つの牧場だけではお肉が足りず、他のお肉を提供しなければならないから。

大手企業にいたからこそ、スケールを狙ってビジネスを考えると、徐々に自分の好きなことだけではやっていけない感覚もあった。だからこそ、スケールを狙わずに自分たちのできることから、自分たちのやりたいことをやっていこうとしているのが今だと思う。

本質的なビジネスモデルをつくりたい

起業してすぐは、彼の地元である広島の面白い地域資源を東京に広げていこうと重視していた。結局地域をいくら東京で盛り上げて、一時的に観光で広島が注目を浴びることはあっても、東京での盛り上がりが継続的に繋がることはあまりなかった。

一方で東京で広島県のことを盛り上げても、広島県の農家が潰れていく現実は変わらなかった。跡継ぎがいない、儲けが出せない、そういって地元の農家は次々に潰れていった。

そんな現実を少しでも変えたくて、もう少し本質的にリアルに広島県にある農家の支援をしたくて、Perryで塊肉のデリバリーサービス「HELLO, STRANGER」を立ち上げた。「HELLO, STRANGER」が最重要視するのは、農家がつくったお肉をいかに安く適正な価格で売るか

このミッションを彼が会社として達成するために参考にしたのは「同じものを出したらあかん。同じことをやって競争したらケンカの強いやつが勝つにきまっとる。任天堂は力のケンカなどするな。よそと違うから価値があるんや。」という任天堂株式会社で代表取締役を務める山内溥前さんの言葉だった。

後編に続く

 

草々

Editor's Note

編集後記

彼は山内さんの言葉を参考に一体どんな形態の新たなビジネスを始めたのか。後編では「HELLO, STRANGER」のサービス内容やそこに込められた想い、さらには農家のお肉を適正な価格で売ることで農家の存続を図っている方法をお届けする。(後編に続く)

これからも広島の応援をお願いします。

これからも広島の応援をお願いします。

これからも広島の応援をお願いします。

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