(最初にLOCALLETTERより紹介文)
「尾崎さん、普段どこに住んでるんですか?」
とたまに聞かれるのですが、広島に住んでいます。
普段は、広島県を中心に2週間おきに東京へ出張。そこから茨城県や岡山県美咲町、山口県の岩国市などにも行っていて、県や市町村の地域づくりや観光、シティプロモーションプロジェクトに関わるディレクションをしています。
関わった地域の「素敵なコト」を残しておきたいと思って
Facebookに投稿しているのですが、見返すとまるで全国の旅日記みたい?
と思えて来たりもします。
地域に興味を持ったのは、学生時代にテレビリポーターをしていて、
個性的な人がたくさんいて、面白い!と思ったから。
市町村を紹介する本づくりに関わる会社に入って、取材をしているうちに、
まちづくりから関わりたいと思うようになりました。
何度も地域に行って、泊まって、ご飯を食べて、地域の人と話していると、
まるで親戚や友達のような「仲間」ができていきます。自分が感じる地域の魅力や可能性を、地域の仲間と話している時が、とてもワクワクして、楽しいんです。
淡白な仕事は苦手で、プライベートと仕事の境界線がほぼないので、ご縁と、そこに「愛」があるか?
が、結構重要だと思っています。
昨年から、首都圏人材と広島県の6つの里山(島も含む6市町)をつなぎ、
観光以上定住未満の「関係人口」を創出する、広島県「ひろしま里山ウェーブ」のコーディネーターをさせていただいています。
東京に住みながら、広島に興味を持ってアグレッシブに活動されている方々や広島の地域に住む若いプレイヤーと関わるようになり、
皆さんの、様々な生き方・働き方があることや、自由に生きて良いんだ!
という枠から解放されたような考え方に目からウロコな感覚を覚えました。
広島の里山地域の若いプレイヤーは勉強熱心で、最新の情報をよく知っています。
そして、イキイキとした表情で、いつも夢を語り、本音で話をしてくれるので、私はその地域を「心のヌーディストビーチ」と名付けています。
心にコートなどを着ていると、逆に恥ずかしい感じになってしまうんです。
だから、自然に自分も本音で話すようになって、夢や、本来やりたいことに気づいてしまう。
昨年のひろしま里山ウェーブ大崎上島町の2泊3日の現地実習の最終日に、
「都会にいると、同じ毎日の中で、無感情になっている自分がいた。地域の方と話をしているうちに、感情を取り戻せた」と東京のプレイヤーが泣いていて、私ももらい泣きしながら、自分の気持ちに気づいてしまいました。
きっとこれは自分の人生の転機。
「組織に求められる自分」
その枠にとらわれず、純粋に、やりたいと思ったことをやりたい。
そして、涙しながら、「素敵な地域と人、体感を伝えたい!でも、カタチがくて口伝では辛すぎる。本にしましょう!」と言ったのを覚えています。
そして、行政や企業などにとらわれない、
純粋な「ひろしまの里山と出会える本」を作りたくなりました。
里山に住んでいる、有志の仲間と一緒に。
(これまでの経験と人脈を踏まえ見えた、企画)
仕事で市町村の観光振興計画をお手伝いすることが多いのですが、今の時流や行政の状況に合わせた行政計画をつくる必要があります。
観光客が大型バスで来て買い物をして泊まって帰っていく観光から、長期滞在して、地域とディープに溶け込むような観光まで、様々な楽しみ方があるからです。
前者は正直に言って、ほぼ民間が頑張っているので、旅行会社が商品化していますし、書店に本が売ってあるなど情報はある程度発信されています。
でも後者については、SNSか口コミ、ネットを中心に発信されていて、
その出会うチャンスは少ないはずです。
少子化による人口減少への経済的な対策として、観光振興は地方創生の重点ともなっています。関係人口と言われる観光以上定住未満の人材にも期待が寄せられています。
その現状の中、いくつかの地域と一緒に、新しい旅のカタチを発信するプロジェクトに挑戦したくなりました。
それが「未来を旅する編集会議」です。
ひろしま里山ウェーブをきっかけに集まった有志の仲間と、
地域の人も、来てくれた人も喜んでくれる旅のカタチを考えて、出版したい。そういう思いから、立ち上げました。
出版費用のためのクラウドファンディングが成立した、今からが新たなスタートです。ご支援いただいた皆様、ありがとうございます。
今後は本を出版し、地域の人に会いにいけるプログラムを充実させていきたいと考えています。
同じ思いを持っているプレイヤーがきっと日本の中にはたくさんいらっしゃると思います。この活動を機につながれたり、里山でご一緒できると幸いです。
来年、社会人20年目を迎えます。新しい組織、仕事にチャレンジして行きます。
最近、「尾崎さんは、可能性を撒き散らしながら歩く人」と言われました。
周りの方が落としたものを拾ってくださいながらも、私はズンズン進む役割を持っているのかな、と確信しました。
何年後かの夢は、関わらせていただいた全国の地域の人が遊びに来れる広島の拠点を作ること。きっと私は全国に出かけて、いないことも多いかもしれませんが。笑