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LOCAL LETTER

来場者7,000人。九州唯一、海に囲まれたキャンプフェス「KSC」へ初潜入

JUL. 06

拝啓、美しい自然と心地良い音楽に包まれたいアナタへ

佐賀県唐津市にある波戸岬海浜公園で、5月27日と28日の2日間にわたって開催された「KSC 2023(Karatsu Seaside Camp in 玄界灘)」。2022年に“九州初、日本初の海に囲まれたフェス”というキーワードを掲げ、2年目の開催となる今年も県内外から約7,000人の来場者を集め、大盛況となりました。今回は、そんな大いに盛り上がった2日間の様子をレポートにてお届けします。

佐賀県唐津市に出現。雄大な自然を全身で感じるKSC2つのステージ

まず初めにご紹介したいのが、本イベントの開催場所について。会場となる波戸岬海浜公園は、佐賀県の北部・焼き物でも有名な唐津市にあるキャンプ場です。周りには豊かな木々を抱えた山々、目線を上げれば美しい玄界灘を望むことができ、まさに雄大な自然を全身で感じられる最高のロケーションとなっています。

イベントの中心となるステージは、そんな自然の魅力を存分に活かした「Cape Stage(岬のステージ)」と「Beach Stage(砂浜のステージ)」の2つ。

木々に囲まれた「Cape Stage(岬のステージ)」では、緩やかな傾斜の奥にステージが広がり、ステージの奥には視界の端まで広がる美しい海を眺めることができます。もうひとつは、海沿いに作られた「Beach Stage(砂浜のステージ)」。こちらは裸足でひんやりとした5月の海に触れながら、波音とともに心地良い音楽を楽しめるステージとなっていました。

イベントの最中に何度も聞こえてきた「最高のロケーションだよね」という来場者の声が示すように、まさにこの会場自体が他のフェスにはない「KSC」ならではの魅力になっています。

ステージは海を見渡せる緩やかな坂道でつながっていて、徒歩で10分ほどの距離。「KSC」では2つのステージでパフォーマンスが被らないようにタイムスケジュールが組まれていることもあり、ドリンクやフードを片手に和気藹々と移動する人々の姿が多く見られました。

実際に歩いてみると、汗ばんだ身体をクールダウンするのにちょうど良い距離感。さらに、鳥のさえずりと波音がシームレス変わる様子なども楽しめて、ステージ間の移動までもが心地良くなっていました。

フードやワークショップで、地域の魅力を堪能したKSC1日目

ここからは、「KSC」の2日間をダイジェストでお伝えしていきます。1日目は曇り予報を吹き飛ばし、晴れ間も見えるほどの好天。最高気温30℃と夏の日差しを感じるタイミングもありましたが、潮風や林間を抜ける爽やかな風のおかげで、汗が気になることもなく過ごせました。これは5月に開催される春フェスならではの魅力ですね。

会場に到着してから「Cape Stage(岬のステージ)」へ向かうと、入口付近はメインエントランスにもなっていて、フードエリアやワークショップエリア、そして親子連れで楽しめる遊具エリアなどが広がっていました。

フードエリアには、ご当地グルメの「からつバーガー」や「いかしゅうまい」、佐賀県を代表する「佐賀牛」や九州定番の「うまかっちゃん」など、地域の魅力を存分に味わえるお店が勢揃い。県外から来た方にはもちろん、県内の皆さんにも大人気でお昼前から賑わいを見せていました。

キャンプフェスということもあり、親子でゆったりと過ごす様子もあちこちで見られた本イベント。お子さんが中心となって楽しんでいたワークショップには、「海洋プラスチックをつかったKSC限定キーホルダー作り」や「唐津焼の絵付け体験」など、唐津という地域の魅力を伝え・継続していけるようなものも数多くあり、そうした姿もまた印象的でした。

1日目の出演アーティストは、足立佳奈、OKAMOTO’S、チャラン・ポ・ランタン、打首獄門同好会、どぶろっく、岡崎体育、堂島孝平、RIP SLYMEと豪華な顔ぶれ。多くの来場者が両ステージを行き来しながら、思い思いに音楽や空間を楽しんでいました。

そして1日目の夜には、キャンプ場に宿泊する方々限定で、けん玉チャレンジやキャンプファイヤーを囲んだマイムマイムなどのイベントを開催!こういった夜間のイベントは今年初の試みだったそうですが、小さなお子さんから大人まで大盛り上がり。本イベントの中心メンバーである橋村さんは「来年もチャンスがあればぜひやりたいですね」と確かな手応えを感じているようでした。

日帰りの来場者も多く、さらなる盛り上がりを見せたKSC2日目

雨予報も出ていた中、時折降る小雨程度で持ち堪えてくれた2日目。前日からキャンプ泊で楽しんでいる方々だけでなく、この日を目掛けてきた日帰り参加の方々も多く、会場は朝から大勢の来場者で賑わっていました。

この日楽しみにしていたのが、「Beach Stage(砂浜のステージ)」の入口近くに並んだサザエの壺焼き小屋。この場所で昔からお店をやられている皆さんが協力してくださり、フェス期間中の2日間は来場者限定で採れたての海の幸を振る舞ってくれていました。

ちょうど壺焼き小屋へ訪れた際に並んでいたのは、大粒の殻付きサザエとスルメイカ。サザエは3〜4個、スルメイカは1杯で600円と破格のお値段で、迷わずどちらも注文することに。この場所で生まれ育ったお母さんたちのお話を聞かせていただきながら食べる海の幸は格段に美味しく、海に囲まれたフェスならではの魅力を堪能しました。

2日目の出演アーティストは、竹原ピストル、PUFFY、CHEMISTRY、SHISHAMO、山崎まさよし、サンボマスター、奥田民生、真心ブラザーズと、前日に負けず劣らずの錚々たるメンバーが集結。通り雨に濡れるようなシーンもありましたが、会場のボルテージは上がったままで、最前列から後方まで一体となって忘れられないひとときを過ごすことができました。

県内外に地域の魅力を発信。KSCを10年後まで続く祭りとして

一般的なフェスと比べてもどこかアットホームな雰囲気に満ちた「KSC」。タイムテーブルには、来場者・出演者・運営者全員で海を眺める「サンセットタイム」という時間があり、こうしたところからも、ただ音楽を聴くだけでもキャンプをするだけでもない、このフェスならではの魅力を感じることができます。天気の関係で残念ながら、今年は玄界灘に沈んでいく夕日を眺めることはできませんでしたが、それもまた来年への期待につながっています。

唐津をはじめ、県内に住んでいる皆さんは改めてその地域の魅力を認識することができ、県外から来た人々は佐賀、唐津の良さを発見することができる。この素晴らしい春のお祭りが来年も再来年も続いていくこと、そしてまた参加できることを楽しみにしています。

Editor's Note

編集後記

初めての佐賀県そして唐津市でしたが、1日目のお昼にはすっかり大好きな場所になりました。5月の程よく暑さを感じる日差し、深呼吸したくなる木々の香り、ちらちらときらめく海、そしてそして何を食べても美味しいご当地グルメたち!来年の開催が決まったら、友人も誘って遊びに行こうと思います。

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