お酒
特別な日に飲むお酒、大切な誰かに選ぶお酒、そんな特別な一杯を見つける参考になればーー。
今回ご紹介するのは、私たちLOCAL LETTER が運営する、学びと出会いの地域共創コミュニティ『LOCAL LETTER MEMBERSHIP』の会員メンバーがおすすめするクラフト酒。
日本全国で暮らし、お酒好きなメンバーが紹介する “とっておきの” 一杯 。
「作り手がこだわって少量生産でつくったお酒 = クラフト酒」の世界をぜひ堪能してください。
北海道上富良野は、道内で唯一ホップが商用栽培されている町であり、いいホップが採れるとされている地域。そんな上富良野で採れたホップを使ってビールをつくっているのが「忽布古丹醸造(ホップコタンジョウゾウ)」。
古丹とはアイヌ語で村や集落を意味する言葉であることから、忽布古丹は「ホップの村」を意味しており、北海道のホップ集落である上富良野を指し示しています。
味だけでなく、ラベルデザインにもアイヌのデザインを取り入れたり、不老長寿の秘薬と言われる北海道名産の果物「ハスカップ」をビールに掛け合わせるなど、地元ならではの掛け合わせをおこないつくられる一杯です。
秋田県男鹿市で2021年の秋に創業したクラフトサケ醸造所「稲とアガベ」。
クラフトサケを「日本酒の製造技術をベースとしたお酒、または、そこにフルーツやハーブなどの副原料を入れることで新しい味わいを目指した新ジャンルのお酒」と定義し、日本酒免許の新規発行が認められていない日本で、日本酒の発展に奮闘している醸造所です。
お米を原料としながら、日本酒のルールに縛られない、自由で多様な一杯です。
300年続いてきたからこそ、300年先の未来を考えて日本酒をつくっている酒蔵「仁井田本家(ニイダホンケ)」。
農薬を使っていない自然米と、天然水100%、天然酵母100%で、地元で採れるものを使うなど、お酒を取り巻く材料すべてにこだわり、300年先も続くお酒づくりをされています。
「何口飲んでも1口目と同じ感動がある」とメンバーが一押しした日本酒。切れ味も風味もいいというこの一杯、ぜひご賞味してみてはいかがでしょうか。
自然豊かな “名水の里” として知られている富山県黒部市で、黒部川の伏流水と黒部産大麦を使ってつくられているのが「宇奈月ビール(ウナヅキビール)」。
中でもメンバーが紹介してくれたのは、「ぷれみあむ」というライスエール。
富山県の特産米「富富富(ふふふ)」を副原料に使用したビールで、お米が入ることで、後味にほんのり辛みの残るスッキリとした味わいの一杯なんだとか。
越中の小京都と呼ばれている、富山県南砺市城端町にあるビール工場「城端麦酒」。
城端町のまちおこし事業としてつくられたクラフトビールは、富山のミネラルを豊富に含んだ天然水を仕込み水として使用し、イギリス産の麦芽を使った麦100%の発泡酒をつくっています。
はかまエールや、曳山ブラック、アールグレイなどの個性的なビールをつくっているのも特徴的で、紹介してくれたメンバーは「富山に移住したときに初めて飲んだ思い出のクラフトビール」として思い出とともにオススメしてくれた一杯。
1626年に蔵を構え、400年以上日本酒を作り続けている「林酒造場」。
北アルプス立山連峰が間近に迫る場所に酒蔵があることから、日本有数の山岳地帯から流れる豊かな水に恵まれてつくられる日本酒。
中でも特にメンバーがおすすめするのが「林」。「富山は本当に水と米が美味いと感じた」と、日本酒を飲んで実感した感動を伝えてくれた一杯です。
「オレたちのビールにしよう」を合言葉に、味、色、香りを追求し、花のように多様なビールをつくる「BREWMIN(ブルーミン)」。
地元の食材とビールを掛け合わせて、様々なコントラストを生み出しているが、中でもメンバーから紹介があった、名産の “煮干し” をつかった黒ビール “煮干ブラック” には驚きと、味の想像が及ばない楽しさを感じる一杯。
明治5年から富山県氷見市でつくり続けられている老舗「髙澤酒造場」。
中でもメンバーがおすすめしてくれたのは、キリッとしまった端麗辛口、芳醇な味わいの地酒「曙」シリーズ。
富山県中でも特に魚が美味いとされる氷見市だからこそ、魚文化に合う辛口の日本酒が好まれるという歴史と文化を感じる一杯。昔ながらの手作りにこだわり生み出す味をぜひ感じてみてください。
気候では不利な状態にある富山県で、魚問屋が奮闘してワインをつくっている「SAYS FARM(セイズファーム)」。
「自分たちの場所にまでお客さんに足を運んでもらえなければ売れない」と考えた創業者が、立ち上げ当初からセイズファームを観光地にすることを画策したんだそう。
現在は県外からも人が集まり、なかなか出荷が追いつかないまで人気を誇るワイナリーへと成長しており、特別な一杯になること間違いなしです。
富士山のお膝元・山梨県富士吉田市の標高1,000mの場所にある醸造所「富士桜高原麦酒」。
本場の製造技術を学ぶため、ドイツの醸造専門学校の門を叩いた製造長を筆頭に、高度な職人技をもつ醸造士によってつくられるビールを、現地のカフェテラスで飲む一杯は最高すぎるとメンバーが熱く紹介。
まだまだ知られていない穴場スポットの一つなので、ぜひ近くに寄られた時はよってみてはいかがでしょうか。
“宇宙ビール” という愛称で呼ばれ、独自の哲学を基にしたキャッチーなビールは、年々知名度を高めていき、現在では「入手困難」で「買えない」ビールとしても知られている「UCHU BREWING(うちゅうブルーイング)」。
ホップづくりから自社で行なっており、宇宙ビールには通常の約2倍のホップが使われているものもあり、「クラフトビールの中でも、味が濃くて美味しい」とメンバー絶賛の一杯です。
名古屋ではじめてのクラフトビール醸造所としてオープンした「Y.MARKET BREWING(ワイマーケットブルーイング)」。
「 “とりあえず” ビールとは言わせない」という強いメッセージから、職人のわがままを詰め込んだというビールは、実にその数370種類以上。
「桃をつかったクラフトビールが最高だった」と紹介してくれたメンバー。実は、あとあと大学の1つ下の後輩がオープンさせたお店であることも知ったんだとか。繋がりの狭さを感じるエピソードと共に教えてくれた一杯です。
2018年6月の醸造開始より、100種類を超えるビールをリリースしてきている奈良醸造が手がける「NARA BREWING CO.(ナラブルーイング)」。
多種多様なビールに挑戦する一方で、ひとつひとつのビアスタイルに哲学をもち、こだわり抜くビールは、多くのファンから愛される一杯。
酒蔵の後継であり、マーケティングに精通するメンバーからのおすすめ。味はもちろんのこと、コンセプトやブランディングにも大きな注目を集めるビールです。
讃岐・香川で1789年創業以来、変わらないモノ造りの精神で日本酒を作り続けている老舗「金陵(キンリョウ)」。
「お酒を飲むとすぐに酔ってしまう」というメンバーが、特にフルーティーで飲みやすかったという出身地のお酒として、オリーブを使った一杯「瀬戸内オリーブ純米吟」を紹介してくれました。
ソーダや冷たい水で薄めて飲むことで、より飲みやすくお酒が弱い方でも美味しく楽しく飲めるようになるんだとか。「お酒は好きだけど強くない」という方や女性へのプレゼントにもおすすめです。
小豆島に唯一ある酒蔵「MORIKUNI(モリクニ)」の中でも、おすすめがあったのは「島仕込利き酒セット」。
MORIKUNIの日本酒はお酒が得意な方でなくてもすっきり飲みやすく、かつ、日本酒の名前もそれぞれ、純米吟醸酒「ふわふわ。」、吟醸酒「ふふふ。」、純米酒「うとうと。」、本醸造酒「びびび。」など個性的なものばかり。
飲みやすさと個性的な商品名の一杯をぜひご賞味あれ。
500年の歴史を誇る焼酎のトップブランド「球磨焼酎」をつくる酒蔵の一つが「林酒造場」。
お米でできているため、焼酎が苦手な人でも日本酒との親和性があって飲みやすいと教えてくれたメンバーは「熟成されているから、甘みが強くて、度数が高いのにグイグイ飲めてしまう」と、おすすめしてくれました。
海外ではすでにメジャーとなっているグルテンフリーで、かつ、日本人に親しみがあるお米からできた一杯。ぜひご賞味あれ。
いかがでしたでしょうか? 全国のローカルプレイヤーが集う「LOCAL LETTER MEMBERSHIP」メンバーがおすすめするクラフト酒特集。
毎月1回ペースで開催していく本シリーズ。来月からはアナタも、メンバーに仲間入りして、ゆるく、濃く日本全国の仲間と繋がりませんか?
Editor's Note
今回も全国各地のあらゆる情報が集まった交流会。毎回、一人一人があまりにも広く深い情報にびっくりさせられます。ぜひ今度はアナタも一緒に楽しみませんか?
NANA TAKAYAMA
高山 奈々