ツアーレポート
僕らのコミュニティの特徴は、関わる人の個性がポジティブに現れることだと思う。
これは最近私が会社の代表から言われて、1番心に残った言葉。
人も、地域も、サービスも、この世の中に存在しているものは全て多面的だと私は思う。
「多様性」や「個性」という言葉をたくさん耳にするけれど、それは多数を形成する個にそれぞれ違いがあるというよりも、いうならば、個の中にたくさんの側面が存在しているという感覚で。
良い面も、良くない面もあって当たり前。むしろ、受け取る相手が変われば、良い面が良くない面に、良くない面が良い面に変わることだってある。
だからこそ、どんな個と対峙したとしても、お互いに最大限の “尊重” と、自分を犠牲にしない “主張” をすることが大事だと、私は地域コミュニティメディア『LOCAL LETTER』を運営する中で日々感じている。
前置きが長くなってしまいましたが、、会社を創業して6年が経った今、周りから評価してもらっていた「LOCAL LETTER (WHERE)のコミュニティってなんかいいよね」がようやく少し言語化できそうな予感がしています。
そしてこの気づきを与えてくれたのが、私たちが運営する地域共創コミュニティ『LOCAL LETTER MEMBERSHIP(通称:LLM)』で開催したメンバーに「会いに行く」ツアー!
今日は、そんな「会いに行く」ツアーの様子をちょこっとだけ、お届けするツアーレポート編。いつもとは少し毛色の違う、温度感、そして編集長・高山奈々らしい表現を楽しんでいただけますと幸いです。
能登半島の起点であり、金沢や飛騨高山との結節点になる富山県氷見市。
「ひみし」という響きとは初めましてでも「寒ぶり」と聞けば、馴染みを感じる人は増えるのではないでしょうか。
到着して10分で、ほっぺが落ちるとは「まさにこのこと」と思わせられる、新鮮な鮮魚が有名な氷見市ですが、実はお魚だけでなく、氷見牛や農作物など里山の恵みも豊富。
今回のツアーホストである岡田弘毅さんは「1泊2日のツアーで皆さん3kg太ると思いますよ笑」と話していたほど、食に彩られた氷見市ツアーがはじまります。
東京駅から新幹線とローカル線を乗り継いで、約3時間30分。現地集合・現地解散にしていたら「大阪にいるLLMメンバーに会ってから行きます!」という宮崎メンバーや、「富山の友人に会ってから合流します」という埼玉メンバー、「富山のサウナを満喫してから向かいます」という栃木メンバーなどなど、各々がそれぞれの楽しみ方をしながら、氷見駅に集合。
コミュニティの合言葉である「ほしいまちを、自分たちでつくる」は、足りないことを悲観し、誰かにつくってもらうことを待つのではなく、自分たちから楽しんでほしいものをつくっていこうよ!という気持ちを表したもの。
そんな価値観に共感したメンバー同士が集まるからこそ、住んでいるところも、職業も、性別も、年齢も全く違う個性豊かなメンバーでも各々が今を楽しめるのだと思っています。
今回のツアーは本当にコンテンツ盛りだくさんだったのですが、特に参加メンバーが興奮し、没入したのが「フィッシュレザー」を手がけるtototo代表の野口朋寿さんとの出会い。
フィッシュレザーとは、なめし処理をほどこした「魚の革」のこと。大学4年生の頃からフィッシュレザーの開発に勤しんでいたという野口さんの魚愛にメンバー一同が驚愕を受けます。
特にメンバーが驚かされた野口さんの魚愛は、今現在、「生命の恵みを無駄にしない持続可能なものづくり」というエネルギーになり、tototoの活動を推進中。
野口さんの魚やフィッシュレザーへの思いは、別途取材記事をリリースする予定ですので、ぜひ楽しみにお待ちください!
もう一つ、メンバーが衝撃を受けていたのが、山の上にあるワイナリー「セイズファーム」での食事体験と、ワイン工房の見学。
山道を登ると広がるぶどう畑に、洗練された建物の外観、中に入れば薪ストーブによって暖かさを感じさせる店内。こだわり抜かれた料理とワインの数々に、驚きの声が次々に漏れます。
「魚の鱗が手につくことは気にならなかったが、土が爪に入ることは違和感でしかなかった」という農園長の山崎勇人さんは、「わからないことだらけの手探り状態で、今でも勉強し続けているけれど、それでも自信を持ってワインを提供している」とワイン偏愛を語ってくれました。
あまりのコンテンツ量に、LLMメンバーも大ファンになった “オーナー” が運営するゲストハウス『Bed&Kitchen SORAIRO 〜ソライロ〜』や、岡田さんが激推ししていたお食事処『よし久』、市場の中にあり鮮度抜群の魚を味わえる『氷見魚市場食堂』などなど、本レポート記事ではご紹介できなかった場所の方が多い(!)氷見ツアー。
そんな盛りだくさんの中でも、「自分の活動とどう結びつけられるか?」「自分の住んでいる地域ならどんな形で実現できるのか?」を主体的に考えるLLMメンバーの姿が印象的で。すでに、氷見市に合うと思った方をご紹介しているメンバーや、地域に戻ってアウトプットをしようと意気込んでいるメンバーの姿に、今後のLLMの発展を大きく感じた時間でもありました。
実は、すでに第2回目の「会いに行く」ツアーを、2022年3月に宮崎県新富町で実施予定!少しでもLLMの取組みに興味が出てきてしまったアナタ、まずは全員一律・初月無料のお試し登録をしてみてはいかがでしょうか?
Editor's Note
最後に「もっともっと皆さんを案内したい場所がたくさんあるんです。だからまた来てください!」と話してくれた岡田さん。実は当初、分刻みでスケジュールを組もうとしていたという岡田さんの真面目さに、メンバー一同が驚くとともに「岡田さんなら納得だ!」と笑いながら、解散していく姿がなんだかとっても嬉しくて。オンラインで会っていたからこその濃厚さ、そしてリアルだからこその濃厚さ、W濃厚に私自身が圧倒された2日間でした。
日本全国にいる頼もしい仲間とともに、これからもまだまだ色んな挑戦をしていきますよ!
NANA TAKAYAMA
高山 奈々