前略、100年先のふるさとを思ふメディアです。

LOCAL LETTER

旦那の会社がおこなった試住研修に参加してみた。地域の暮らしの中で、夫婦の仲が深まった話。

FEB. 04

前略、パートナーとの“関係性”を更新したいアナタへ

株式会社WHEREが提唱する「試住研修」。
「出張」をするのではなく「試住」をすることで、「生きる」という観点から個々の考え方・捉え方のアップデートを目指す研修企画。

今回、登場するのは、株式会社WHERE 加藤健志郎の妻である、加藤梨沙子。
旦那の会社の研修に参加して感じた
 ・パートナーからの会社の見え方の変化
 ・夫婦で移住の可能性についての心境
 ・パートナーシップへの影響
を語りました。

〈聞き手=杉山 泰彦(LOCALLETTER編集長)、以下杉山〉
〈話し手=加藤 梨沙子(加藤健志郎のパートナー)、以下梨沙子〉
〈話し手=加藤 健志郎(株式会社WHERE、加藤梨沙子のパートナー)、以下健志郎〉

加藤梨沙子:1991年生まれ。大阪出身のバリバリの関西弁。三姉妹の長女。
ファーストキャリアは、呉服屋の店長、営業成績MVPを何度か獲得。結婚を機会に仕事を辞め、初めて大阪を出て新婚生活を送っていた。しかし、結婚式を機会に旦那が会社を退社。旦那が株式会社WHEREに入社したことで東京へ。現在は、地方を飛び回る旦那をサポートをしながらも、自らも働きながら家事をこなす旦那取締役兼キャリアウーマン。

旦那の会社の「試住研修」に誘われたことでの気持ちの変化。

杉 山:最初「試住研修」を家族と一緒に行うと言われた時の気持ちはどうだった?
梨沙子:なにそれ?ちょっと面白そう!家族でって聞いたことがないし、健志郎君とそういうことができるんや!って面白そうだなって思った!

杉 山:パートナー(健志郎)となにができることにワクワクしたの?
梨沙子:最近、健志郎君が地方にいることが多かったから、単純に一緒にいれることが嬉しかった!普段は、健志郎君が地方に行くときは家で一人だし、健志郎君や旦那さんの会社の人と地方に行くことがないから…。
健志郎:そんな風に思ってたの?地方に一緒に行きたいと思うことは意外だった。家を守ることを大切にしたいと言っていたから、家にいたいと思ってた。
梨沙子:うん。今回の「試住研修」の企画がされるまでは、そう思ってた。(笑)

 

理解しているようで、理解していなかった「旦那の仕事」

杉 山:そうなんだね。やっぱり一般的には、旦那さんの仕事を知ることがないと思うのだけど、実際に一緒に地方に来て暮らしながら仕事する姿を見てみて、どんな印象だった?
梨沙子:ごめんて思った。(笑)頭ではわかっているつもりでも、家に帰ってきても仕事をしていたり、連絡しているのを見ていて、「正直そんなにやることある?」って思ってた。でも、忙しいんだな〜とは思っていた。
健志郎:(笑)

梨沙子:だけど、いざ研修に参加すると、株式会社WHEREの人たちが仕事をするということ以外にも、「感情をシェア」する時間を取っていたり、目標に対してお互いが思うことや考えることをとことん話し合っている姿を見たら、「健志郎君がしている仕事」の考えが変わった。

杉 山:やっぱり見なければ、わからないよね!今までは健志郎の言葉でしかわからなかったものが、実際に一緒に体験できたことで、見える解像度が増えたんだね。
梨沙子:本当にそうで、頭で理解していたものが、目で見れて一緒の空間で感じられたことは、とても良かった。応援してあげたいなって思った。
健志郎:ありがとうございます。(笑)

普段は触れない会社のカルチャーに触れた時の「ドキドキ」

杉 山:会社の社員になるわけではないけど、WHEREのカルチャーに触れることに関しては、何か感じていたことはある?
梨沙子:日常とは違う別の世界だった。「感情のシェア」をする時は、ドキドキした。普段、感情を表立って口に出す方ではないから。

杉 山:そういうドキドキって日常ではあまりないじゃん?
梨沙子:すごい久しぶりだった。普段は世間一般的な会社で働いていて、ある仕事に対して自分の「気持ち」を乗っけて仕事をしている。WHEREはお互いの「気持ち」をシェアし合って、その上で仕事をつくっている感じがした。

普段の環境と違う地域で暮らしてみることでわかったこと

杉 山:全然違う環境で暮らしたわけじゃん?どう感じてた?
梨沙子:日本で雪がこんなに積もるなんて…と思った。(笑)他にも、細かいところに感動をたくさんした。雪の結晶が本当に六角形なんだ!とか。トドマツの香りがこんなにもアロマのような香り高いものなんだ。星がこんなに綺麗に見えるんだ。空がこんなに澄んで見えるんだ。とか、数えるとキリがないくらい!
東京に帰ってきてからも空を見上げたんだけど、全然空気は澄んでないし、星も見えなくて寂しくなっちゃって。やっぱり、下川町の自然は素敵だったんだって。

杉 山:東京の見え方は変わった?
梨沙子:人が多いなとは思ったけど、戻ってきたんだなとは思った。雪がないから歩きやすいし、私は住むのは都会の方がまだ慣れているなとは思った。
健志郎:りっちゃんは都会育ちだもんね。(笑)
梨沙子:下川町はまだ短期間での暮らしだったから、感動の方が大きかったけど、「住む」とか「一生暮らす」となると、いろんな不安はまだまだあるなと感じたかな。

感動が苦手意識を超える瞬間

杉 山:最初は雪も苦手意識があったんでしょ?
梨沙子:少し潔癖なところがあって、濡れるのが嫌だった。北海道のイメージが、雪!山!土!虫!だったから、嫌だと思った。
健志郎:自然苦手だもんね〜。
梨沙子:でも雪は触れたし、雪遊びや散歩は楽しかった。自分でも驚いた。


杉 山:健志郎は自然大好きだと思うけど、正反対だったんだね。(笑)それでいうと、今回は健志郎が大事にしたい環境や世界観に一緒に触れるという体験だったのかな?
健志郎がすごくワクワクしていたのが伝わったとか、自分はどう思ったとかある?
梨沙子:この人はやっぱり、自然のことが好きなんやなって思った。それも、頭ではわかってた。海やサーフィンが好きだし、自然が日常で感じられるところに住みたいとも口にもしていたから。でも、わざわざ一緒に田舎暮らしをしに行ったりはしないから…めっちゃ笑っている!!!こんなイキイキする!?と思った!(笑)
杉 山:めっちゃイキイキしてたよね!


梨沙子:とても印象に残っているのが、自然の中で白樺の説明や、地衣類の話を「見てみて〜!」という感じで、楽しそうに話してくれるのがすごく新鮮だった。今は私たちに見せているけど、「こういう風に将来は子供達に自分の経験を伝えるんだな〜」と思うと多少、自然の近くでもいいのかなと…。(笑)
健志郎:お!!!!!!

杉 山:それは自己犠牲になっていない?
梨沙子:単純に嬉しかったんです!普段見せないイキイキさや楽しそうにしているところを見て嬉しかった!でも、そんな笑顔の側にいたいけど、虫は嫌だから山奥とかは無理…(笑)
健志郎:(笑)


初めて共同で社員全員分の昼ごはんをつくる2人

アップデートされた2人のパートナーシップ

杉 山:りっちゃんがパートナーの関係性として求めることはなに?
梨沙子:私たちは、お互いのそれぞれの人生を楽しみにしつつ、2人で大切にしたいことは共有して2人でつくることを大切にしている。それが私たちの在り方なんです。でも、最近は「2人でつくること」をしていなかったなと気づいた。単純に一緒にいる時間が少ないとかではなく、結婚式や将来のやりたいことを話し合うようなことをしていなかったなと。

杉 山:じゃあ、2人で共通体験をしたことがすごい良かったんだね。どちらかの価値観に寄ってしまうパートナーシップを望まない2人だからこそ、大切にしたいものがクリアになった?
梨沙子:大切にしたいものがクリアになったからこそ、2人のこれからを選択するのが複雑になったと思う。(笑)

杉 山:それはなんで?
梨沙子:私がもう少し変われると思ってた。でも、北海道下川町ほどの自然が豊かなところは、私は結構苦手なものが多過ぎるかもしれないと思って…まだ雪のこの季節しかわからないから、夏の季節になったらまた来てみてもいいかなと思った。
健志郎:それがわかったということは、一歩進めたということで、クリアになったのかもね!

杉 山:そうだね!変化はあったのだろうね。
梨沙子:確かに!「研修」を通して、自分がWHEREのカルチャーに触れてドキドキしたことや感心したことで、健志郎くんの仕事のその先までの理解が深まったから、『一層仕事を応援してやりたいな』とも思えた。
杉 山:それは俺らにとっても嬉しいな。

梨沙子:それに、「試住」を通して、知らなかった自然の良さや、自分の価値観に照らし合わせて明確になった不安も2人で経験できたからこそ、これから「2人で作り上げるもの」をもっと大切にしたいにしたいなと思った。
健志郎:そうだね。「試住」と「研修」の両方を一緒に体験できたから、理解が深まり変化を楽しめたね。

杉 山:健志郎としては、2人の関係性の変化はあったの?
健志郎:ありましたね!「より一層」という面で言う変化だと、いろんな経験を共有して、パートナーの笑顔を側で見ていたいなと思った。気づきで言うと、「2人でつくりあげていくもの」と言うものが足りていないんだなと思った。両方とも2人の関係性の上で大切なものに気づけたと言う点では、今回の「試住研修」は良い機会だったなと思う。

杉 山:2人の話を聞いて、とても真逆な感性や価値観を持っている2人だと思った。(笑)だからこそ、『”2人が”大切にできる間のもの』を見つけた時はすごい豊かになるだろうね。
梨沙子:そうですね。『”2人が”大切にできる間のもの』が小さくてもいいから、いっぱい増えたらいいな。
健志郎:そうだね。お互いの生き方にも妥協したくないし、今回の時間のような2人の最善を見つけることを楽しくやれるといいね。

Editor's Note

編集後記

パートナーのインタビューを聞くのは、新鮮でした(笑)。
今回の「試住研修」と「インタビュー記事」が、自分もパートナーとの"新しい関係性"について思い返す機会になりました。

パートナーとの新しい関係性を作りたい人は、ぜひ大切な人にシェアして話し合ってみてはいかがでしょうか?

パートナーとの新しい関係性を作りたい人は、ぜひ大切な人にシェアして話し合ってみてはいかがでしょうか?

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