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プロフェッショナル人材と企業の交流イベント「地域しごとづくりと求められるプロ人材を考える、ナイトフォーラム」開催!

DEC. 24

【イベント概要】
内閣府主催:地方創生キャリアフォーラム「地域しごとづくりと求められるプロ人材を考えるナイトフォーラム」
2017年11月17日(金)各地の地域商社、DMO※、まちづくり会社などの地方創生、地域活性化を担う企業・団体と、プロフェッショナル人材の交流を支援する内閣府主催のイベントが開催されました。地域資源の宣伝部長、観光戦略の推進リーダー、観光物産のマーケターなど魅力ある「しごと」の担い手が今、各地で求められています。

※Destination Management / Marketing Organizationの略
様々な地域資源を組み合わせた観光地の一体的なブランドづくり、ウェブ・SNS等を活用した情報発信・プロモーション、効果的なマーケティング、戦略策定等について、地域が主体となって行う観光地域づくりの推進主体。

【総合司会】
谷中 修吾 氏
地方創生イノベータープラットフォーム
INSPIRE 代表理事/総合プロデューサー

【TALK SESSION】
地域商社:千葉 大貴 氏
有限会社マイティ―千葉重 代表取締役

DMO:片桐 優 氏
静岡県中部・志太榛原地域連携DMO(するが企画観光局) CMO
株式会社Akarico 代表取締役

【参加企業・団体一覧】
・北海道:地域商社:北海道総合商事(株)
・北海道:地域観光:カラカミ観光(株)
・北海道:DMO:一般社団法人大雪カムイミンタラDMO
・宮城県:DMO:一般社団法人宮城インバウンドDMO
・宮城県:地域商社:宮城県丸森町でH30年設立予定
・秋田県:地域商社:ノリット・ジャポン(株)
・茨城県:地域商社:常陽銀行地域商社準備室
・茨木県:DMO:鹿行広域 DMO (鹿嶋市など)
・石川県:まちづくり会社:(株)御祓川
・福井県:まちづくり会社:農業法人白山AIファーム(株)
・長野県:まちづくり会社:(株)しおじり街元気カンパニー
・滋賀県:地域商社:滋賀県東近江市で設立予定
・山口県:地域商社:(株)アデリー
・山口県:地域商社:一般社団法人周南ツーリズム協議会(道の駅 ソレーネ周南)

地域企業の成長、地域の活性化に向け、プロフェッショナル人材が求められる

主催者挨拶
皆さんこんばんは。内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局参事官の佐合です。金曜日の夜ではありますが、多数の方にご参加いただき、また皆さん熱心な方ばかりで驚いております。

ここ十数年、地域の人口がどんどん減少して行ってきているなか、我々、政府としては地方創生の実現に向け、いろいろな政策を立上げ、取り組んできています。中でも、内閣府では、総予算1,000億円の地方創生推進交付金を通じ、地域の自発的な取り組みをサポートさせて頂いています。一方、予算よりも大事なものなのが人の流れなのかなと思っております。

プロフェッショナル人材事業は、地域の中小企業、特に潜在的な成長力の高い技術力もある企業に対し、プロフェッショナル人材の採用を支援する事業であります。こういった潜在成長力ある企業を成長させるためには様々なプロが必要です。本事業を通じ、これまで2000人以上のマッチングが実現しております。

これはかなり効果が出ていると思っております。しかしながら、地域の魅力ある「しごと」はあるものの、それを推進していく人材がまだまだ不足しているというのが現実です。そうした中、本日は、地域活性化にひときわ積極的な企業・団体との交流の場としてこのフォーラムを開催させていただきました。

日本全国に自治体は2000近くあります。先ほどお話した交付金の予算である1000億円を2000で割ると大体5000万円。この 5000万円で地域の活性化ができるかと言うとそうではありません。

結局このお金を生かすのは地域の人だったり、地域に飛び込んだプロの方たちだと思っております。是非、本日ご登壇いただく、先進的な取組みを進めているプロの方々のお話を聞いていただき、地域の魅力ある取組みをしている企業・団体と交流を持っていただければと思います。

地域課題を解決する「地域商社」のシゴト内容とは

千葉氏
「地域商社」という言葉は、ここ最近テレビや新聞でよく目にすると思いますが、最初はここまで注目されるとは思っておりませんでした。

私の会社は、もともと昭和20年代に創業した酒屋から始まっており、祖父の代で食品スーパーに路線変更をしました。私がアメリカでITの仕事をしていたとき、ある日突然父から「経営が危ないから戻ってこい」と言われて会社を継ぐことになりました。引き継ぎをしてから最初にやった仕事は、余った在庫を売ることです。どんどん商品を売るうちに、地域産品が色々と出てきて。2002年当時、まだインターネットは浸透していない時代だったのですが、そうした地域産品を売るサービスを立ち上げてから月500万の売り上げを達成しました。

ただ、売れば売るほど「なんでそんなに儲けているんだ」と、やっかみをもらうようになったので、皆さんのお手伝いをするようにしたんです。これが「地域商社」を始めるきっかけとなりました。最初の事業は、仙台の伝統産業の再生プロデュース(染師町の再生、技術継承者の育成)でした。これをきっかけに、地域産品プロデュース事業への取り組みも始めました。飲食店60店舗と連携した、流通とPRの仕組み化や、女川食ブランド、気仙沼メカジキパラダイスのプロデュースなど。

まとめると、事業としては地域の文化を再生・特化させた形でネットで売り出しをしながら、飲食店に流通の仕組みなどを教えることをしています。

谷中氏
片桐さんは、DMOという観点でどのようにお考えですか?

「洞察し、共感し、表現する」〜選ばれる街をつくる秘訣〜

片桐氏
そもそもDMOとは、観光支援の司令塔であり、僕らが真ん中に立つことで多くの人が集まり、儲かる仕組みを作る事業なのです。そのために私は、マーケティングと事業のマネジメントをしています。

ただ、こうした組織は今まで存在していなかったので、地域の人からしたら私たちにどこまで頼んで良いのか分からないんですね。私たちは資本関係があるところで仕事をしているわけではないので、信頼関係の構築が大事だと思っています。懐に入って引き合いを出すっていうことですかね。また、入口と出口を作ること。入口っていうのは顧客のニーズ。出口は、そのニーズに答えるために情報の流通の仕組みなど、収益になるようなビジネスモデルを作ることです。

私が現在行っている仕事は、地域の魅力を引き出して、稼ぐ力を高め、選ばれるまちを作ること。行動指針はEmpathy(共感)& Surprise (期待を上回るような成果を)です。私が地域の立場だったら、こう考えて行動するだろうと心から共感し同意する。そして、些細な事でも驚かれるような、期待を上回る成果を出しなさいという指針です。洞察し、共感し、表現する。この3つ。私は「よそ者とばか者」とよく言われますが、色々共感して「やりましょう! 」と言う内に今は7個ぐらいの活動が生まれていて、大変です(笑)。

千葉氏
地域に向き合う気持ちで行かないと、絶対地域の人に見透かされますよね。それに結果がでてこそ地域貢献になるので、必ず結果は出さないといけない。これって結構難しくて諦めそうになるんですけど、難しいからこその面白みもあって。僕自身、昔から歴史を紐解くのが好きだったので、歴史を掘り起こして再生することで、観光にして売っているんです。色々な人に接しながら、プラスαを自分で作っていくこと。何事も胆力ですね。

この後、各地域の参加企業・団体の交流会が行われました。みなさん真剣に、担当者から熱のこもったお話を聞いていました。
この後、各地域の参加企業・団体の交流会が行われました。みなさん真剣に、担当者から熱のこもったお話を聞いていました。

(END)

今回は、非常に多くの方々にご参加いただきました。地域のしごとづくりに興味をもつ人たちが、これだけの数いることに、今後の地域・日本の未来は明るいと感じたナイトフォーラムでした。

各道府県のプロフェッショナル人材戦略拠点もこのようなイベントを各地で開催していますので、興味のある方は是非足を運んでみてください。

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これからもふるさとの応援をお願いします。

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