SUMMIT by WHERE
ここ数年で急速に拡大しつつあるシェアリングエコノミービジネス。
「シェア経済」が進む中で、今後は地域資源もよりシェアされていく時代になるだろう。では、実際にシェアリングエコノミーの考え方を地域に取り入れ、地域経済を動かしていくためには、どのようなことがポイントになるのだろうか——。
そんな疑問をもつアナタのために開催した、地域経済を共に動かす起業家のためのサミット「SUMMIT by WHERE」。第1回目は、完全オンラインにて、日本各地30箇所以上の地域から、第一線で活躍する方々が集まりました。
中でも本記事では、「地域経済を動かす、シェアリング・エコノミーの育て方」について、佐別当 隆志氏(株式会社アドレス 代表取締役)、小池 克典氏(LivingAnywhere Commons 事業責任者)、大瀬良 亮氏(株式会社KabuK Style Co-founder)、高橋 邦男氏(こゆ地域づくり推進機構 執行理事)、澤田 哲也氏(ミテモ株式会社 代表取締役 / 株式会社インソース 取締役)の豪華5名のトークをお届け。
ビジネスを立ち上げるだけでなく、地域経済を動かすところまで育て上げていくコツとは。
澤田氏(モデレーター:以下、敬称略):ミテモ株式会社 代表の澤田です。このセッションでは「地域経済を動かす、シェアリング・エコノミーの育て方」をテーマに75分間話していきます。すでによくご存知の方も多いと思いますが、まずは登壇者の皆様から、自己紹介をお願いできればと思います。
佐別当氏(以下、敬称略):ADDress代表の佐別当と申します。ADDressは「月額4万円で全国どこにでも住み放題」という多拠点居住サービスです。住まいや住所が一人一つの時代から、一人複数という時代に変えていきたい、変わっていった方がより人の可能性が広がっていくと考えてサービスを立ち上げました。
全国にだいたい80箇所くらい物件があるんですが、僕らの特徴は、多拠点で暮らすというだけでなくて、地域に住んでいる方々が管理者(ADDressでは、家を守る人と書いて「家守(やもり)」と呼んでいます)として滞在しているので、地域の方と交流ができたり、地域の方がいくような場所やイベントにも参加することができます。
滞在費用には、礼金・敷金や光熱費が含まれていますし、家具や家電、お皿やテーブルなども既存のものがあるので、身一つで地域暮らしができる。今後、人口が減少し、空き家も増えてくる中で、僕らは「空き家を有効活用して、日本全国で多拠点暮らしをするライフスタイルを増やしていきたい」と思って、サービス展開をしています。本日はどうぞよろしくお願いします。
小池氏(以下、敬称略):僕らのサービスは発起人の一人である株式会社LIFULL代表の井上が、「インターネットを駆使すれば、場の制約に縛られる必要がない」という前提のもと、人が場に制約を受けるもの(例えば、住居や学校、医療など)があると認識した上で、そこにテクノロジーや仕組み化を取り入れることによって、「もっと自由なライフスタイルが送れる方法を模索しよう」と実験をしています。
私自身はLIFUULLが行なっている多拠点のリビングサービスLivingAnywhere Commonsの事業責任者をやっています。LivingAnywhere Commonsは、いま全国に7拠点あって、比較的大きい物件(例えば、廃校や元企業の保養所など1,000平米を超える物件)をフリーランスの方や企業の方が自由に使えるリビングにして運営しています。
今回テーマになっている「シェアリングエコノミー」や「地域交流」は、働き方とも大きく密接する部分だと思うので、現場で実際にやっていることをお話しできればと思っています。よろしくお願いします。
大瀬良氏(以下、敬称略):株式会社KabuK Styleで、HafHというサービスをやっています大瀬良です。僕たちは、個人一人一人が好きな場所に住み、好きな場所で働き、「自分らしくいきていく社会インフラをつくりたい」という想いでHafHをつくっています。
HafHは最初から世界をベースに考えていて「世界中を定額で旅して働こう」というコンセプトで、ローンチしてから、1年半が経ちました。コロナを受けて、移動に制限がかかってしまった時は、HafHも使われづらい状況でしたが、緊急事態宣言があけてからは、日々新規登録者・利用者が増えている状況です。本当に多くの人が、働き方や暮らし方がこれまでとは変わってくると気づいているんだろうなあと実感しています。今日はよろしくお願いいたします!
高橋氏(以下、敬称略):宮崎県新富町で活動しています一般財団法人こゆ地域づくり推進機構(以下、こゆ財団)の高橋といいます。こゆ財団は、全国的にもまだ珍しいと言われている持続可能な地域を実現するために、2017年4月に新富町役場がつくったベンチャー企業(地域商社)です。
僕らがやっていることは2つで、1つ目は「地域経済をつくる」こと。もっと簡単にいうと「稼ぐ」ことで、新富町は人口17,000人の農業のまちで、たくさんの農産物をつくっているのですが、その農産物をふるさと納税の運営を通じて、外貨を稼ぐことをやっています。2つ目は、1つ目で得られた利益を地域事業の担い手になる「人材の育成に投資をする」こと。人材育成によって、事業の担い手が育っていけば、さらに新しく外貨を稼ぐ活動ができると思っていまして、ここに循環モデルを見出しているのが僕らの特徴だと思っています。
今日は、プラットフォーム事業に関わっている方々とお話しができるということで、僕は地域のプレーヤーとして、皆さんとお話しができるといいなと思っております。よろしくお願いします。
澤田:皆さん、ありがとうございます。お話していただいた通り、アプローチ方法も皆さんそれぞれですので、非常に多様性があると僕自身も楽しみにしています。
「SUMMIT by WHERE」の大きなテーマが「地域経済を共に動かす、起業家のためのサミット」ということで、このセッションでも、どうしたらシェアリングエコノミーが、地域経済を動かしうるのか? あるいは、地域の地域経済を動かすためにシェアリングエコノミーのプラットフォームやサービスをどのように育てていらっしゃり、何を感じているのか? を登壇者の皆さんにお聞きできればと思っています。
澤田:まず最初に皆さんにお聞きしたいのが、シェアリングエコノミーと地域、コミュニティの関係をどう定義しているかです。
例えば対照的だなと思うのはAirbnbとUberで、両者グローバル展開をしていますが、ユーザー目線だと、Airbnbは地域が広がれば広がるほど、顧客にとっての価値があがるプラットフォーム。一方でUberは1つの地域の中で、どれだけ利便性が上がるかが顧客にとっての価値だなと思います。
そういう意味でも、同じグローバルであっても「どこの地域で何をするのか」「地域を広げればいいのか否か」はビジネスを考える上でも、肝になるなと思ってまして。皆さん自身、すでに実践をされている中で、「なぜ、そういう地域との関わりを選んだのか」をビジネス視点で突っ込んで聞いていきたいです。
佐別当:まさにAirbnbやUberって、コミュニティが必要なのか否かで大きく違うと思っています。例えば、メルカリもシェアリングエコノミーと言われますが、メルカリの会員同士が交流する必要はありませんよね。コミュニティが価値になるシェアリングエコノミーと、CtoCの個人間で交換するだけのシェアリングエコノミーでも十分成り立つものがあって、そこはサービスモデルによって大きく違うと思います。
それに加えて、都市型のシェアリングエコノミーと、地方型のシェアリングエコノミーも違っていて。地方は人口が少ないので、人口が少ない地方でシェアしたところで、はっきり言って、ビジネスにはなりにくいところがあって、地方ならではのシェアリングエコノミーって限られるんです。
具体的にお話しすると、地方型のシェアリングエコノミーは、都市や世界から地方にお金を持ってくるようなマッチングをしないと、相当難しいんですよね。成功しているモデルでいうと、クラウドファウンディングやインバウンド中心の民泊とか、それに加えて、僕らがやってるような、都市から地方に人がやってくるような形での、多拠点居住は大きなマーケットです。
あとシェアリングエコノミーは、供給と需要をどちらも準備しなくてはいけなくて。僕らでいうと、空き家やゲストハウス、地域の宿泊事業者をパートナーとして、供給をしています。需要と供給を考えながら「どのエリアで展開するのか」「コミュニティの有無はどうなのか」が、サービスモデルを分けていくんじゃないかなと思います。
澤田:まさに高橋さんは、都市から地方への需要を取り込むという意味合いでのシェアリングエコノミーになるかなと思いますが、いかがですか?
高橋:そうですね。新富町には日向新富駅というJRの駅が一つだけあって、1時間に1本の電車に、1日に200人くらいしか乗客がいないんです。じゃあ、この駅に机と椅子を置いて、Wi-Fiを飛ばしてみたらどうなるだろうと、実践してみたことがあって。シンプルなことですが、気がついたら、駅で子どもたちが宿題をはじめて、地元の方々がパブリックビューイング的に使い、いろんなことが巻き起こっていくという「偶発性」が起こりました。
何か一つのアイディアを持ち込むだけで、人と共有できる場が生まれてくるという「偶発性」が、都市型のシェアリングエコノミーと地方型のシェアリングエコノミーの違いだと僕は思っていて。
だからこそ僕らは、他にも運営している民泊で「場」の提供だけでなく、朝市を開催したりすることで「偶発性」が起こる仕掛けづくりをすることを大切にしています。
澤田:先ほど佐別当さんから「需要に対してどう供給を提供していくのか」という話があったので、皆さんに「どういう需要が今後拡大していくだろうと踏んで、ビジネスモデルを作っていったのか」をお聞きしたいです。大瀬良さんいかがでしょうか?
大瀬良:以前参考にしたデータの中に、東京に住んでいる若者の6割が “仕事があるから東京に住んでいる” と回答していたものがありまして。今後さらにデジタル化が加速して、5Gの時代が当たり前になり、どこでも仕事ができるようになった時、どこに住むかを自由に選択する人たちは間違いなく増えると思っています。
仕事以外に、防災の観点もあるかなと思っていて、東日本大震災というショックな出来事を体感したからこそ、家族の近くに住みたいという気持ちは僕にもありました。災害に対する危機感が強まったこともサービスをつくった背景の一つです。
もう一つの観点として、最初からグローバル視点を持っていた理由の一つにもなるんですが、日本が少子高齢化・人口減少という社会課題を抱えている中で、移住や婚活、子育て支援に力を入れていますが、とはいえ減るものは減るとも思っていて。減少の傾斜が変わることはあっても、減少していくことに変わりはないと腹を括った上で、アジアの優秀な若者をどれだけ日本に受け入れられるかが日本の未来には重要だと思っています。まさに、需要と供給ですね。
そう考えた時に、僕ら日本人に今受け皿があるかと考えると、そこまで大きな受け皿はないと感じてもいて。外国人というだけで家に住めないとか、言語の壁も含めて、多様性を受け入れるか否かが、日本の未来にとって重要になる。これからは外国人が日本に住む裾野を広げていくことが大事なのではないかと思っているんです。
高橋:「面白い仕事をつくる」というのが僕らが目指しているところです。面白い仕事があって、初めてそこでの暮らしが成立すると思っていて。今まで語られてきた暮らしは、快適さや便利さ、安全性みたいな部分にフォーカスされていたと思うんですが、僕らは今後、重要視されていくのは「そこに面白い仕事があるか」や「新しいことに挑戦できる可能性があるのか」ということだと思っていて。
経済的価値を生み出すことが、地方型のシェアリングエコノミーには重要なのではないかと思っています。
澤田:「共創」という要素がシェアリングエコノミーの、成否を分けるというところを掘り下げると、なぜそう思われるのでしょうか?
高橋:今現在の新富町では僕らが3年間、新富町で活動してきたことが、きっかけになって、人が集まってきているんです。例えば、ANAホールディングス株式会社の方や、SUMMIT by WHEREにもご登壇されているユニリーバ・ジャパン株式会社の島田さんといった方々が17,000人の小さな町に「新しい仕事につながる面白いことをしていこうよ」と、今手を繋ごうとしてくれていて、これこそが可能性だと実感しています。
佐別当:「地域の魅力」という意味だと、登壇者の皆さんは感じられていると思いますが、東京の魅力に比べると、地方に生きる時間の方が楽しいし、自分たち自身もクリエイティブになったり、地域で過ごす時間を他の人に共有したいなと思ったりすると感じていて。
日本全国すべての自治体とまではいきませんが、地域で活躍するローカルイノベーターは間違いなく増えているという実感もあります。少し前までなら、渋谷や六本木にIT業界や金融、コンサル業界の人たちが集まっているような場があったと思うんですが、今は完全に地方に移って、感度が高い若者ほど多拠点や地方に目を向けていると思っています。
ただその時に、東京生まれ東京育ちという人が地方に行きたいと思っても、地方に知り合いがいるわけではないので、住まいや自分の居場所を提供するプラットフォームが求められてくることがあるとも感じていて。
あとは僕、サウナが大好きで地方に行く度に「次はどこのサウナにいこうかな」と探しながら回っているんですけど、今だと北海道富良野市に行ったら、雪にダイブできるところがあるなあとか、各地域に行きながら楽しんでいるんです。アウトドアとか山登り、サーファーとかもそうだと思うんですけど、地域での楽しみをいろんな分野の人が知り始めた中で、「地域で仕事した方がいいじゃん」というのが、ビジネスモデルをつくった純粋な答えじゃないかなって気がしています。
澤田:今までのお話から一つのキーワードとして、「co-creation(共創)」が出ていますが、この言葉の主語は誰なのかなと思っていまして。皆さんの立場ごとに、少しずつ解釈が違うなと思ったのですが、いかがでしょうか?
大瀬良:やりたい人がやるのがベストだと思っています。プラットフォーム側が提供するのではなく、使っている人たちがセレンディピティ(偶発性)を持って、「まさかこういう人が、こういう物を持っているなんて」って、想定しない形でいろんなプロジェクトがクリエイトされていく状態が増えたら、プラットフォーマー側としては最高だと感じています。
高橋:同意ですね。主体となって動く人は、やりたいと思っている人であれば、誰でもいいなって思っていて。新富町だと例えば、うなぎの養殖をされている方と、東京からやってきた高校生の出会いをきっかけに、高校生が提案した「うなぎの掴み取り」を実施したことがありました。
養殖をやってるだけでは、直接食べてもらうシーンに出会うことは、なかなかないらしいんですが、事業者さん自ら「うなぎの掴み取り」を企画されて。これをきっかけに、自分でも新しいことにチャレンジできると感じたとおしゃっていたのが印象的でした。他にも新富町には、同じような感覚を抱かれている事業者さんがいて。自分で思ったようにやってみることが大事だと感じています。
小池:僕も共感で、ここは僕らが特に意識して大切にしているところでもあります。その上で、重要なのが「ここではチャレンジをしてもいいんだ」というマインドセットをどう仕組みにしていくのか。LivingAnywhereでもよくやるアプローチで、僕らの借りる物件の基本的な条件の一つに「原状回復義務のないもの」があります。「何をやってもいい」が前提で、遊休不動産の場合が多いので、あまり綺麗ではないからこそ利用者にも「自分で直していいよ」という話をすると、「え、やっていいのか」と触発されて、「あんなことやりたいね」「こんなことやってみる?」と自我が解放されていくんです。
僕らは、そういうマインドセットができるような仕組みづくりと同時に、実際に行動した人をめちゃくちゃフォーカスすることも大事にしていて。そうすることで、承認欲求が満たされまくって、「もっとやりたい」という気持ちに繋がっていくんですよ。
澤田:フォーカスって、例えばどのようにしているんですか?
小池:メディアで紹介することは多いですね。取材を受けるときには、必ず「この子出してあげてください」って伝えて、その人をフォーカスしてもらうようにしています。
大瀬良:co-creation(共創)って、どうしても難しく考えがちだなと思うんですが、今大事だなと思ったのが、僕自身、海外でリモートワーカーたちと話すと「あなた何を与えられるの?」ってよく聞かれるんですよ。海外の方ってgiveの精神が強くて、co-creationの前にgiveがあるような気がします。
giveするものは何でもよくて、それこそスマイルとかでもいいんです。東京から地方に行った人がまずgineできることって、「それ凄い」って言ってあげることなんじゃないかなと思っていて。「これめちゃくちゃ美味しい」とか、地方で細々やってた活動を「それめちゃくちゃ面白い活動ですね」って、言ってあげるだけですごく背中を押されて、前にぐわって進むことって実際にあると思うんですよ。
最近、時々Facebook LIVEをやってるんですが、giveする形で僕なりの紹介の仕方をしていて、そうすると、僕自身ももっともっと活動しやすくなっているなと実感します。自分が凄いと思ったものを「凄い」と言うだけで全然いいと思うので、東京から自分には才能がないとか、役に立てないとか、自信を持ってない方もまずは誰かに「凄い」をgiveするだけで、きっかけが生まれると思います。
小池:褒めるのいいっすね。僕も利用者の方に、「何かしら一つでもいいから貢献してほしい」という話をよくしていて。その場が盛り上がる音楽をかけるでもいいし、ゴミを拾うでもいい。子ども連れの方もよく来られるんですが、子どもにも何かやってねと言っているので、僕も褒めることを取り入れてみようと思います。(笑)
高橋:giveっていうワードがすごく刺さってます。地方に関わりたい人たちが、何をもってして、そこに関わったらいいのかに立ち止まることがあると思っていて。大瀬良さんが仰ったように「得意分野がないと地方には貢献できないんだろうか」とか「何か価値提供しなければいけないのか」って思われる方は多いと思いますし、僕らも人財育成プロジェクトをやりながら、どうしても聞きがちなのが「あなたの強み何ですか?」という質問で。
「強み」を聞かれると構えてしまう方って、特にって言われると構える方って、特に地方側には多いような気がします。自己肯定感という部分もあるかもしれませんが、「強みは何ですか?」よりも「何がgiveできますか?」という質問の方が、「これなら…」と出しやすいかなと思っていて、とても重要だと感じました。
佐別当:地方側の視点と都市側の視点は違います。同じことを言ってるのに使ってる言葉が違うことってよくあって。例えば、魚が捌けるって僕らからすればスキルですが、地方の人からするとスキルにはなりにくいと思っているんです。だからこそ、地方と都市の間に入って、翻訳できる人が必要で。新富町でいえば、こゆ財団が間に入ることによって、都市の人でもすんなりと地方に入っていけるんです。
「いきなり知らないIT企業の人がやってきました」って、都市では当たり前にあることですが、地方では警戒されます。意思決定や時間の軸が違う地方のおじいちゃんおばあちゃんとどうやってシェアリングを実現するのかは、両者の間に入る翻訳家の存在が非常に重要だと感じますね。
高橋:実はこゆ財団でも、まだまだ翻訳家の機能は全然担えていないんです。地域の方からすると、僕らが何をしているのかがわからないという方がほどんどだと思います。例えば、民泊一つとっても、「あの人たちはあの物件をどうしようと思っているんだろう」と警戒からスタートしました。民泊ができて2年が経過して、ようやく地域の人が民泊を認知し始めたり、町が空き家の利活用に乗り出し始めているところです。
時間はかかりますが、僕らがモデルケースをつくることで、少しずつカルチャーとして根付いていくことはあるんじゃないかと思っていて。実は、2020年2月から新富町にカーシェアリングが導入されているんですが、この導入のきっかけも、僕らが新しいことに挑戦しているのをみた町の人が声をあげてくれたことでした。こういう挑戦を持ち込めるようなチームをいかに創っていくのかは重要なポイントだと感じています。
NANA TAKAYAMA
高山 奈々