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LOCAL LETTER

【協力隊・11/17,19 説明会開催】東京から2時間半で“ジブリ”の世界へ。 日本で最も美しい村で「起業」に向き合う人材を募集!

NOV. 01

拝啓、人を惹きつけ続ける町で新たなチャレンジをしてみたいアナタへ

2014年に国が地方創生を打ちだしたことで、より注目が集まった「移住」という選択。

東日本大震災などの影響もあり、『自身の暮らし』に注視する方が増えた中で、「まるで導かれたとしか言えない」「一度訪れて虜になった」「都内のイベントで役場の担当者と偶然出会ったことをきっかけに移住を決めてしまった」と、U・Iターンに関わらず多くの人が集まるまち、山形県飯豊町(いいでまち)をご存知でしょうか。

今回は、11月に開催される起業型地域おこし協力隊の説明会について、飯豊町役場と「創業支援事業」を手掛けるMAKOTO WILLの鈴木さんにお話を伺うと共に、実際に飯豊町に移住された難波美恵さん、家財綾さんを取材。「移住して大変だと感じたことはない」と話す彼女たちの本音に迫りましたーー。

旅行わりに活用!?移住欲ゼロから移住に至った理由とは

「自然豊かな町並み」も「人との繋がり」も、日本全国のローカルで感じることができると言っても過言ではない中、いま多くの若者が集まってきている山形県飯豊町。

「日本で最も美しい村」連合に加盟するこの町へ移住をした難波さんは、移住後、前職とは無関係のパン屋を起業します。「飯豊町だけに限らず、何処へも移住する気はなかった」と話す難波さんと飯豊町との出会いは、何だったのでしょうか?

「5年前に、飯豊町主催の移住ツアーを見つけたんです。移住は全く興味がなかったんですけど、『移住ツアーだと旅行で行くよりも安いし、東北に行ったことなかったな』って。正直、読み方もわからないような場所だったけど、旅行代わりのつもりで申し込んだんです(笑)」(難波さん)

たまたまインターネットで見つけた飯豊町の移住ツアー。締め切り期限がギリギリだったため「とりあえず応募」と思っての行動が、難波さんの人生を大きく動かすことになります。

「山形県に限らず、四国や九州の移住ツアーにも参加していたんですが、飯豊町以外はツアーが終われば『また機会があれば来てください』という感じで、その後の繋がりがありませんでした。だけど、飯豊町はツアーで知り合った人たちから『元気?』『いつ遊びに来るの?』って、頻繁に連絡が送られてくるんですよ(笑)だからふらっと遊びに行こうかなという気になって、3.4ヶ月に1度は飯豊町に遊びに行っていました」(難波さん)

飯豊町の移住ツアーが、運動会といった地元の人とのふれあいが多かったこともあり、農家民宿のおかあさんをはじめとする地元の人と連絡先を交換した難波さん。

「これだけ地元の人と繋がっていると、遊びに行っても観光が目的ではなく、お茶をしにいって、何かを手伝ったりといった、誰かに会いに行く感覚なんです。私自身、東京生まれ東京育ちなので “故郷” の感覚が分からなかったんですけど、きっとこの感覚がそうなんだろうなって」(難波さん)

コロナ禍で感じた都心とのギャップ。「魅力は言葉では伝えられない」

何度も飯豊町へ遊びに行っていた難波さんに、一つの転機が訪れます。それはコロナ禍での緊急事態宣言。都心部に住んでいたため、どこにも行けない日々を過ごす中で、自身と飯豊町の人たちの暮らしにギャップがあることに気が付いたのだとか。

「自分は狭いマンションの一室から出られないのに、飯豊町での生活には自然が溢れていたんです。正直なところ、移住への決定打は特にないんですけど、コロナ禍での生活のギャップが一つのきっかけだったのかなと思っています」(難波さん)

移住希望者ではなかったのにも関わらず、移住へと踏み切った難波さん。難波さんが感じる飯豊町の魅力を深ぼってみましたが、「魅力を伝えることが、難しくてもどかしい」と笑います。

「人も優しいし景色も良い、お酒ご飯も美味しい。けど、田舎の魅力って今挙げたような、どこも同じような謳い文句じゃないですか。改めて『飯豊町の魅力は?』って聞かれて、同じような言葉になっちゃうのが嫌。だからこそ、実際に来てもらって、感じてもらうしかないなって。言葉や文章では伝わらない魅力が、飯豊町にはあるんですよ。

移住して大変だったこともよく聞かれるんですけど、正直なところ思い浮かばない(笑)。確かに、少なからず東京との違いがあるので、それを楽しめないとキツイかもしれないけど、私は楽しんでる側なんですよね。母も飯豊町を気に入って月に2回は来てくれていて、今朝は母が畑で枝豆をとってきて、茹でていました。母も私も、何もないけど何でもある飯豊町を楽しんでいます」(難波さん)

「楽しいしかない!」移住を決意させた飯豊町のウェルカム感

続いて、同じ移住者としてお話をお聞きしたのは、2019年5月に「環境を変えたい」と飯豊町に移住された家財さん。

移住のきっかけは、難波さんと同じく飯豊町の移住ツアーに参加した友人から「いい町がある」と紹介をしてもらったことなのだとか。

「町主催の移住ツアーには参加できなかったんですけど、ツアーに参加した友人が飯豊町に連れていってくれたんです。会う人会う人『ウェルカム感』がすごくって、自分が受け入れられていることへの心地よさに、『ここに住んでみたい』と思ったんです」(家財さん)

家財さんは元中学校教員。移住後は、自身の移住経験を活かそうと、飯豊町の地域おこし協力隊として、移住者のサポートを行っています。

飯豊町の地域おこし協力隊メンバー(真ん中が家財さん)

町の資源や特色を活かす“起業型” 地域おこし協力隊を募集!まるでジブリの町で新たな暮らしとチャレンジを

人を惹きつけ続ける飯豊町ですが、この度 “起業型” 地域おこし協力隊の募集を開始。起業型の地域おこし協力隊とは、飯豊町を舞台に協力隊として活動をしながら、最大3年をかけて、事業の自立を目指すものです。

町として “起業型” 地域おこし協力隊の受け入れ背景を教えてくれたのは、飯豊町役場の二瓶さん。「飯豊町は森林資源などの自然が豊かで米や米沢牛、山菜などの食材やたくさんの資源があるにも関わらず、その資源を活かしきれていないと感じることがあります。起業を志す方に、飯豊町の資源と自由なアイデアを活かして、新たな名物やサービスを生み出していただき、地域のにぎわいづくりを手伝ってほしい」と話します。

二瓶美奈子(Minako Nihe)さん 飯豊町役場企画課総合政策室主任 / 大学進学を機に町を離れ、2018年に東京都からUターンし入庁。現在はまちづくり・地方創生を担当する部署に所属し、人口減少対策やまちのにぎわい創出などに携わっている。
二瓶美奈子(Minako Nihe)さん 飯豊町役場企画課総合政策室主任 / 大学進学を機に町を離れ、2018年に東京都からUターンし入庁。現在はまちづくり・地方創生を担当する部署に所属し、人口減少対策やまちのにぎわい創出などに携わっている。

地域おこし協力隊の活動に対し、サポートとして参画されるのはLOCAL LETTERでも何度も取り上げさせていただいた「創業支援事業」を手掛けるMAKOTO WILL。担当の鈴木さんから見た、飯豊町での起業のタネを伺いました。

鈴木 省吾(Shogo Suzuki)さん 株式会社 MAKOTOWILL / 2020年入社。民間企業にて飲食業の経営戦略立案やリクルート関係等を経験し、入社。現在は地域おこし協力隊や起業者支援を主に担当し、奔走している。本質的な強みや弱み問題点をヒアリングから深く理解し、経営者や担当者目線で問題の早急な解決や中長期的な戦略を組み立てる事を得意としている。【実績等】青森県「地域課題解決型創業モデル創出事業 / 宮城県「みやぎUIJターン起業支援事業(2020~2021)/ 加美町「起業型地域おこし協力隊募集業務(2021~)」

「『屋台村いいでら』という、今年の3月まで屋台村として稼働していた建物があるんですが、今回地域おこし協力隊を募集するにあたり、この建物の活用が可能だと飯豊町役場さんから伺っています。

飯豊町は特産品も多く、観光客の流入が多いのにも関わらず、ご当地メニューといった地域を感じられるものが少ない。屋台村いいでらには、飲食店で使われていた機材がそのまま残っているので、自己投資が少なく飲食店や加工品制作をはじめることが可能です。食の分野で起業を検討されている方には、打ってつけの物件ですね」(MAKOTO WILL 鈴木さん)

ご当地メニューは少ないものの、日本三大和牛である『米沢牛』や『つや姫』をはじめとするブランド米、アスパラガスやハチミツや地酒などの特産品がある飯豊町。また、観光地としては「東洋のアルカディア(桃源郷)」と呼ばれる美しい米沢平野や、1,200ヘクタールに広がる田園の散居集落の景観、そして近年Instagramで話題となった『白川湖の水没林』など、観光資源も豊富です。

令和5年には、屋台村いいでら付近に大学が開校されるということで、更なる人流が見込まれるのだとか。飲食だけでなく、森林面積85%といった町の特質を生かした森林資源の活用など、地域資源を活かしてくれる人を幅広く募集したいと話します。

初の起業でも安心。「飯豊町の人柄と同じですごく親身になっていただきました」

移住後に開業届を出されて、パン屋として活動している難波さん。前職は総務をしていたとのことで、改めて別の道を志された想いを伺いました。

「実はパン屋になりたかったわけではなくて、『町内にパン屋さんがないから、パン屋をやればいいじゃん』と言われたことがきっかけなんです(笑)。パン屋をしたことはなかったんですけど、調理師免許をもっていたのでパンはつくれました。『起業した!』というと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、『ご近所さんがパンを食べてくれたらいいな』ぐらいの小さな野望なんです」(難波さん)

難波さんの業務形態は、予約販売と出張販売。「当初はお店でオープンする予定だったんですけど、今のところ、このやり方が一番私にとってしっくりくる」と笑います。

「家にこもって、パンだけを焼いていてもつまらない。飯豊町に来るにあたってリモートワークの仕事も見つけてきたので、パンを焼いていない日や夜といった隙間時間に、パソコンでの仕事をしています。移住してきたのだからほどほどに仕事をして、飯豊町をめいいっぱい楽しみたいんです。でもせっかく家を買ったので、ゆくゆくは家でパンを売りたいと思っています」(難波さん)

以前『屋台村いいでら』でチャレンジ屋台制度を活用されていた難波さん。パンは焼けない施設だったため、パン屋で出そうと思っているシチューやデリを提供されていました。

起業にあたっては、町の方からのサポートをたくさん受けたと話す難波さん。「飯豊町の人柄と同じで、すごく親身になっていただきました。出張販売の販売場所は担当の方が通してくださったりもして『話付けておいたから!』みたいな(笑)。屋台村いいでらのチャレンジ屋台でも、役場や商工観光課の方がすぐに対応頂き、はじめての土地でのはじめてのチャレンジでしたが、とても心強かったです」と笑います。

11月にはオンライン説明会を開催!取材者のお二人に会えるツアーも

今回取材させていただいた難波さん、家財さんに実際にお会いできる現地ツアーやオンライン説明会を実施。外からと中からの視点をあわせもつお二人だからこそのツアーを楽しむことが可能です。

「飯豊町には豊富な資源がたくさんあります。町の良いところをたくさん知っていただいて、最終的にはみなさん自身が叶えたかった夢の実現へと活用頂きたい。そのために一人でも多くの方に、移住ツアーやオンライン説明会に参加いただきたいです」(飯豊町役場二瓶さん)

移住するつもりがなかった人でさえも移住させてしまう、魅力が詰まった飯豊町。口をそろえて「人がいい」と話すこの場所で、たくさんの支援を受けながら、新たな挑戦を始めてみるのはいかがでしょうか。

オンライン説明会概要

◉開催日時
①令和4年11月8日(火)19時~20時30分(オンライン)※終了しました
令和4年11月17日(木)19時半~21時00分(オンライン)
③令和4年11月19日(土)14時~15時30分(オンライン)
※いずれも内容は同じです。ご都合が良い方にお越しください!

◉内容
・起業型地域おこし協力隊募集の概要と活動の説明
・町の概要と求める人材について
・先輩協力隊、先輩起業者からの講演、アドバイスと経験談
・質疑応答

※内容は変更になる可能性がございますので、予めご了承ください

◉参加費 
無料

◉申込み
以下申し込みボタンよりご応募をお願いします!

ツアーの概要

◉開催日時
令和4年12月10日(土)~12月12日(月)

◉内容
・町内資源の視察、住環境等暮らしの紹介
・先輩協力隊、先輩起業者からの講演と交流会
・起業アイデアのブラッシュアップ

◉申込み
以下申し込みボタンよりご応募をお願いします!

Editor's Note

編集後記

私自身も移住者ですが、難波さんが話されていた「町の人たちに会いに行く感覚」にすごく納得。はじめての場所は不安がつきものですが、まずは「移住仲間の先輩」として、難波さんと家財さんとお知り合いになれるのはとても心強いなと感じました。

飯豊町で一緒に挑戦してくれるメンバーを募集中です!

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