だれでもレター
※本記事は「だれでも送れる、LOCAL LETTER」の企画を通じて、読者の皆様から投稿いただいた記事となります。
今日お届けするのは、自分の思い出の一冊であるものの、そんな一冊たちが積み重なり行き先を無くした「本」と、地域の「空き家」を掛け合わせた『空き家で書斎』プロジェクト。
クラウドファンディングで挑戦をスタートさせる前に、一緒に仲間となり奮闘してくれるメンバーを募集中です。
『空き家で書斎』プロジェクトの発起人として活動しているのは、堀江康敬さん。まさにご自身が「大好きな本をどうするか問題」に直面した当事者です。
「長く生きていくとその分、大好きな本が増えていく方って多いと思うんです。そして同時に、本によって家のスペースがどんどん占拠されてしまう。他人からすれば、断捨離したらいいと思われるかもしれませんが、思い入れがある本を簡単に捨てたり、希少性がわからない古本屋さんに売ったりするのは嫌だという方も多いんですよね」(堀江さん)
ゴミにするくらいなら、大切にしてくれる誰かに引き取って欲しい。自分が夢中で読んだ一冊の本が、再び誰かを感動させることができたのなら…。本好きにとってそれは、誰しもが抱く、理想的な本の手放し方かもしれません。
そんな理想を理想のままで終わらせたくないと立ち上がった堀江さん。
地域の悩みの一つになっている「空き家」と「古本」を掛け合わせ、地域に新たなコミュニティスペースをつくることを思いつきます。
つくりたい未来に向かって立ち上がった堀江さんですが、「困りごと」の方が多いのが現状。ですが、挑戦に「苦難」はつきものだからこそ、一つ一つの課題と向き合いながら、どうすれば突破できるのか、日々試行錯誤を続けています。
「まず自分自身の活動を知ってもらわなければ、何も始まりません。古本を集め、空き家を見つけ、人が集えるコミュニティスペースにしていくためには、やることが盛りだくさんですね」(堀江さん)
やることは盛りだくさんの堀江さんですが、常につくりたい未来を考え試行錯誤しているからこそ、課題に対するアイディアや、ワクワクも止まりません。
例えば、本を集めるためには、賛同する地域住民や自治体が協力し広報活動をすることで募集ができそう。シニア世代のサークルを中心にネットワークを活用することもできるかも。
例えば、空き家を見つけるためには、空き家バンクから情報収拾できそう。民家はもちろん、商店街の空き店舗や廃校にまで視野を広げてみるのも面白そうだ。
クラファンは、寄付型クラウドファンディングでプロジェクトや地域を応援したいという気持ちを大事にしたい。リターンは『空き家で書斎』の宿泊・ブックツーリズムへの優待や都市部での交流会への招待、蔵書設置スペースに「チャンバラ文庫/笑うサムライ寄贈」など命名プレートを掲示するのも面白そうかも。
そんな風にどんどんアイディアを膨らませていく堀江さん。実は、1992年にインターネットとの出会いを皮切りに「田舎での暮しと都市との仕事が両立できること」を確信し、3年の土地探しの末、1995年には移住、都市部の仕事を地域で実施していた先駆者。
ご自身がいち早く地域に暮らし、地域活性化プランナーや “ながさき田舎暮らし” アドバイザーの経験から培ったノウハウを『空き家で書斎』プロジェクトにも活かします。
そんな中で、堀江さんがいま最も不安に感じていることは “体力” なのだとか。
「僕自身は団塊世代。気力は満々ですが、体力にちょっと不安があるのが正直なところです。プロジェクト発案者として目標達成するためのアイディアや仲間づくり、コミュニティ運営をしていくつもりですが、まずは一緒にこのプロジェクトを推進してくれる仲間ができたら、これほど心強いことはないと思っています」(堀江さん)
「気力は満々」と話す堀江さんの言葉通り『空き家で書斎』では、その場だけの価値に留まらず、地域全体を盛り上げるハブになることを考えています。
「『空き家で書斎』をハブにして、ローカルスポット(癒しの絶景や温泉、懐かしい商店街、知る人ぞ知るソウルフード店など)をネットワーク化したいと思っています。各所に『書斎の本棚』として蔵書の一部を設置して、地域内を巡るブックツーリズムを実現するのも面白そうだなとか。
読書スペースを超えて、都市と地域、若者とシニアが集うコミュニティスペース、田舎暮らしの相談会をはじめ、懐かしのLPレコード鑑賞会など、交流イベントも実現していきたいですね」(堀江さん)
ご自身の経験と、直面している悩みを払拭するアイディアを原動力に走り続ける堀江さん。現在、クラウドファンディングに向けて仲間を募集中です。
本の寄贈だったらできるかも。
自分の空き家を使ってほしい。
紹介できる地域があるかも。
一緒にプロジェクトを推進したい。
クラファンページがオープンしたら支援するよ。などなど。
アナタの応援の声をお待ちしております!
<この記事を投稿してくれた人>
田舎の企画室 アステリスク
堀江康敬
長崎の田舎の海辺に移住し、街と田舎を行ったり来たりのピンポン生活を実践。この間、情報サイトAll Aboutの「田舎暮らし」オフィシャルガイド、自著「団塊世代の田舎暮らし」の出版、長崎県の「ながさき田舎暮らしアドバイザーを務める。
その後、活動拠点を都市部に移動。十数年間の田舎暮らし体験をベースに、街と田舎の交流企画や “右手(めて)にマウス・左手(ゆんで)にぐい呑” でデジタル墨絵を楽しみながら活動中。
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