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LOCAL LETTER

「自ら動く」人だけが得られる学び。受講生視点から見る、地域バイヤープログラム

JAN. 23

JAPAN

拝啓、未経験でも地域に貢献できるスキルを身につけるにはどうすべきか困っているアナタへ

「想いを持って作られている生産者さんの声を届けられる人になりたい」

「企画から販促PRを通じて実践的にマーケティングスキルを身につけたい」

「熱量高く活動する地域や参加者との出会いや濃いつながりがほしい」

そんな思いを持つ方にピッタリな「地域バイヤープログラム」。

地域に真摯に向き合い続け、ローカルで活きるスキルを身につける各種講座を開講してきた株式会社WHEREが自信を持ってお届けする、超実践的な講座です。

2021年より全3回開講し、のべ383名の受講生が参加しました。

このプログラムは、地域の魅力を「人の想い」と「チカラ」で再発見・編集するというコンセプトに共感したJR東海やAKOMEYA TOKYOといった、地域と深い関わりを持つ企業の全面協力により設計。地域バイヤー育成のための専門性の高いプログラムとなっています。

 気になるけれど、マーケティングや小売りの経験のない私が参加しても大丈夫だろうか?

こうした不安な気持ちを持つ人もいるかもしれません。
しかし、少しでもこの講座に興味がある方は、まずは飛び込んでみることをおすすめします。

この記事では、本講座の卒業生3名のリアルな声をお届けします。

前編では、地域バイヤープログラムを受講したきっかけ、そして、実際受講してどう感じたのかをご紹介しました。後編では、受講後のどう学びを活かしているのか、また、講座を検討しているアナタへのメッセージをお届けします。

第3期地域バイヤープログラムでの、AKOMEYA TOKYOでのポップアップ販売の様子。仕入れた全ての商品が完売した。
第3期地域バイヤープログラムでの、AKOMEYA TOKYOでのポップアップ販売の様子。仕入れた全ての商品が完売した。

実践したからこそ得られた経験と気づきは宝物!受講を通して見えてきたもの

地域バイヤープログラムの受講理由として、「地域産品を仕入れてECサイト上で売ることに挑戦してみたい」と、話していた齋藤圭吾さん。(詳しくは前編から)

ECサイトで販売することを考えていた背景には、これまで店頭での販売経験がなかったために、実際の販売イメージを持てなかったことがありました。しかし、今回AKOMEYA TOKYOでのポップアップを経験して、齋藤さんの考え方は大きく変わったといいます。

齋藤 圭吾 氏 地域バイヤープログラム3期生 / 本業はフリーランスにてITコンサルを行う。四谷三丁目で借りているオフィスにて、地域バイヤーでの経験を活かして小売を始めようと計画中。
齋藤 圭吾 氏 地域バイヤープログラム3期生 / 本業はフリーランスにてITコンサルを行う。四谷三丁目で借りているオフィスにて、地域バイヤーでの経験を活かして小売を始めようと計画中。

「もともと僕は、ECサイトを制作して、そこで販売しようと思っていたんです。仕入れをやるのも、ネットの方が楽だろうなと思っていて。でも、実際に店舗での販売をやってみて『割と店舗の方がやりやすいんだな』という発見がありました。

今、都内で事務所を借りているんですが、たまたまその1階でオーナーがマルシェを月に1回やられていて。そこで、現地フィールドワークで関わった生産者さんのところから、実際に仕入れて、マルシェに参加してみています」(齋藤さん)

自主企画として、マルシェに参加する齋藤さん。現地フィールドワーク先で訪れた静岡県沼津市の産品が、生産者の思いと共に並ぶ。
自主企画として、マルシェに参加する齋藤さん。現地フィールドワーク先で訪れた静岡県沼津市の産品が、生産者の思いと共に並ぶ。

地域バイヤープログラムを卒業してまだ日も浅い中、早速仕入れや店頭での販売を実践されている齋藤さん。講座内で得た気付きや、生産者とのつながりは、齋藤さんの挑戦の道筋となっているようです。

 一方、講座で体験したからこそ、「地域に関わることの大変さを実感した」という横山美穂さん。今の自分ができること、そして10年後にやりたいことについて話してくれました。

横山 美穂 氏 地域バイヤープログラム3期生 / 東京都墨田区出身。外資系企業勤務と並行し、コーチングでキャリア支援を行う。年間20回以上の旅行で培った経験を活かし、日本国内のみならず、海外と日本を繋ぐ架け橋となり、日本の魅力を世界へ発信していきたいと思って活動中。
横山 美穂 氏 地域バイヤープログラム3期生 / 東京都墨田区出身。外資系企業勤務と並行し、コーチングでキャリア支援を行う。年間20回以上の旅行で培った経験を活かし、日本国内のみならず、海外と日本を繋ぐ架け橋となり、日本の魅力を世界へ発信していきたいと思って活動中。

「今回、講座を通していろいろな方にお会いしました。地域に寄り添って活動する姿を見て、正直なところ、今の自分が本業をやりながら地域活動に取り組むのはかなりハードワークだなと感じました。

今の自分にできることは、本職を持ちつつ、地域の方が困ったときに手を差し伸べられる状態でいることかなと。あとは、海外から友人が来てくれることも多いので、地域の良さを紹介していくことも大切だと思っています。買う側、興味を持つ側を増やしていく感じですね」(横山さん)

今できることから、自分らしく地域に関わるあり方を模索する横山さん。
また、横山さんは10年後に自分のキャリアを大きく変え、「地域や日本に還元するような活動をしたい」という思いを抱いています。

長期的には、需要と供給のギャップを埋める活動に取り組んでいきたいと考えています。機会損失のクッションとなるようなイメージです。

例えば、今回も店舗での販売のときに、英語でポップを作ったら海外からのお客さんがたくさん買っていってくれたんです。そういった、本当は欲しいと思っている人がいるのに、うまく橋渡しができない状況を解決していきたいです」(横山さん)

横山さんの言葉からは、地域と自分の役割を考え、行動に移す姿勢が伝わってきます。

「やってみて、思ったより大変だった」と率直に感じた部分も、実践したからこその大きな気付き。横山さんのように、現状では地域にフルコミットするのが難しい方でも、この講座で得た知識や仲間のつながりが、今後長期的に役に立っていくことでしょう。

直接的な成果+穏やかに気持ちに影響を与える学び

「まだ、『卒業後、こうしています』『学びが活かされました』みたいな、具体的な成果としては、出ていないのですが…」と、少し控えめに話を始めた山根さきさん。

しかし、言葉の端々からは、講座を通じて得た学びがご自身の中で育まれていることを感じさせます。講座で学んだのは、具体的なスキルだけではなく、動き方」や「精神性」でもあったのだとか。

山根 さき 氏 地域バイヤープログラム3期生 / 岐阜県出身。地域クリエイターとして、写真撮影・WEBライター・イベント企画運営を行う。また、「グジョラジ」というPodcast番組を個人で作り、地域に関わる人を紹介している。
山根 さき 氏 地域バイヤープログラム3期生 / 岐阜県出身。地域クリエイターとして、写真撮影・WEBライター・イベント企画運営を行う。また、「グジョラジ」というPodcast番組を個人で作り、地域に関わる人を紹介している。

地域に実際に行く行動力だったり、受け身で待つのではなく自分から動く姿勢。この地域バイヤープログラムの中では、最初からこうしたマインドセットを大事にされていました。それが受講後の今も活かされているなと感じます」(山根さん)

理論を学んだだけでは、拓かれていかないのがローカルでの取り組み。
自ら能動的に動く姿勢も、この3ヶ月間のプログラムでさらに鍛えられたようです。そんな山根さんには、「いつか自分のお店を持ちたい」という夢があります。

「自分でお店を持ちたいと、地元で社長をやられてる先輩に立ち話程度で相談したんです。そしたら『相当難しいだろう』と言われて。でも、それを聞いて逆に、スモールステップから始めていきたいと思えました」(山根さん)

その第一歩として、山根さんが考えているのが、地元・郡上市の観光協会との連携です。

地元・郡上市八幡町内で行われたイベントの様子。事務局で参加した山根さん(写真右)。
地元・郡上市八幡町内で行われたイベントの様子。事務局で参加した山根さん(写真右)。

「地域の観光協会が、物販をやったり、お土産をイベントごとに販売しに行ったりしています。いずれ、それを私が担うことができないかなと考えています。そのためにもまず、地域の人に協力してもらったり、 こういうことをやりたいと思っていると話したりし、来年にはイベント出店を目指して動いているところです」(山根さん)

さらに山根さんは、講座内で「生産者さんの声を聞く」というプロセスの大切さを感じ、その経験を地元の商品にも活かしたいと考えています。

地元の商品については『知っているつもり』でいました。でも、改めて生産者の方にお会いして、『これってこういう商品だと思ってたんですけど、本当はどうなんですか?』『地元の人たちはこうやって言ってたけど、 実際生産者的にはどう使ってほしいですか?』みたいに、作り手の想いを改めてちゃんと聞こうと思っています。

これから実行していく段階ですが『生産者さんの想いを聞こう』という意識が強く芽生えるなど、自分の取り組みに対する姿勢やメンタル面においては、かなり学びが活かされているなと思ってます」(山根さん)

必要なのは経験よりも姿勢。「みんなで」どんどん動いていきたい人におすすめの講座

最後に、「どんな人にこの講座をおすすめしたいか」と3人に聞いてみると、共通して「受け身ではなく、活用すると決めて動ける人」と口を揃えました。

その背景を横山さんは、講座の特徴を踏まえながらこんなふうに話してくれました。

 「もちろん、どんな方が受けてもいいと思います。ただ、かなりタイトなスケジュールだし、1から10まで詳細なガイドがあるわけではないので、情報を適宜汲み取りながら動ける方におすすめです。

例えば、『AKOMEYAさんに、仕入れ商品を紹介してください』と言われた時に、果たしてプレゼンテーションでストーリーをしっかり用意すべきなのか、それとも口頭で説明するだけでいいのか、正解は提示されませんでした」(横山さん)

そうした余白のある中で、参加者それぞれが自分なりに考え、最善を模索しながら準備を進めていたといいます。

現場に行った自分たちが、生産者さんの思いを汲み取った上で売る時に、どういうやり方がベストなんだろうと考えて、全チームがベストシナリオを用意していたんですよね。結果的に、全員チームがプレゼンをちゃんと用意して臨んでいました。

こうした限られた時間や曖昧な情報の中から、最適解を見つけていける人にとって、この講座はとても良いと思います。

あとは、私たちが特別すごいわけじゃないですし、この講座を受けるのにハードルを高く感じなくていいと思います。もっと気軽に、いろんな人が地域に興味を持って、参加してくれるといいんじゃないかなと」(横山さん)

講座を検討している方からは、「今までマーケティングやバイヤーの職種を経験していないのですが、講座に申し込んでも大丈夫ですか?」という質問をされることがよくあります。

ただ、横山さんのお話から感じたのは、経験の有無よりも、「自分たちが生産者さんの想いを汲み取って消費者の方に届ける」という強い気持ちと、それに向かってベストを探求する姿勢が大事だということ。

さらに山根さんは、「一人で頑張る」よりも、「みんなで協力する」気持ちがある人の方が楽しめるのではないか、と補足します。

「地域をもっと知りたいと思ってたり、地域のこと愛したい・広めたいと思っていたり、こうした熱い気持ちを持っている方におすすめしたいです。

そして、『学ばせてもらう』ではなくて、『学びたい』という意欲を持って、受講してほしいと思います。1人じゃなくて、みんなで、地域のために。そんな想いを持った方に、ぜひ受けてほしいです」(山根さん)

地域バイヤープログラムを卒業して、いざ地域バイヤーとして自分の足で活動していくときにも、「待ちの姿勢」だけでは仕事は成立しません。齋藤さんは、講座受講時点でも「前のめりに受けた方が、結果的に自分も最高に楽しめる環境」であると言います。

 「いわゆる研修のように、『ステップが全部用意されてて、そこを一つずつこなしていく』つもりで参加すると、あまり楽しめないのかなと思います。

積極的に、『自分ならどうするべきか』を考えたり、『自分の思いを持って取り組みたい』という意欲のある人の方が満足度の高い講座なのかなと思います。そして、その方がより講座内でいろんな試行錯誤ができ、その後にも活きると思っています」(齋藤さん)

 「自ら動く」と決めて全力で実践していく受講生には、アカデミー事務局をはじめ、講師陣、パートナー企業など、あらゆる分野の専門家たちがサポートしてくれる体制が整っています。

「地域バイヤーとして、地域の商品を消費者に届けたい」という熱い気持ちをお持ちの方はぜひ、この講座でお待ちしています!

Information

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Editor's Note

編集後記

地域バイヤープログラム卒業生の3名のお話を聞いて、改めてそのフットワークの軽さや行動力の大切さを感じました。今の置かれている現状を冷静に見た上で、その中でまず今の自分ができるスモールステップを探す…私も見習いたいと思います。

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