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LOCAL LETTER

「ライター養成講座」を本当に受講すべき人とは?当事者目線で振り返る

FEB. 27

JAPAN

拝啓、熱量高い仲間と学びを追求したいアナタへ

LOCAL LETTERは、これまで800の地域・人にインタビューを重ね、1,000本以上の想いのこもった記事を公開。その取材・執筆・編集ノウハウを余すことなく伝える「ローカルライター養成講座」は今年で4期目となり、受講生はのべ60名にのぼります。

受講後の変化として前向きな経験を語る受講生は86.7%。そのうち60%は「仕事に活かせた」と語ります。

ライティングスキルを手に入れるだけにとどまらない、本講座で得られるものとは。

今回は、3名の受講生がそれぞれの経験と気づきを語り合いました。卒業⽣のその後に迫る鼎談によって、「ローカルライター養成講座」の真の価値を明らかにします。

前編では、3名が講座を受講した理由から、卒業生だからこそ実感する講座の魅力を紐解きました。

後編では、3名が共感した講座の「価値」と、「こんな人に参加をおすすめしたい」という、受講検討中のアナタへのメッセージをお伝えします。

全力で取り組むことは恥ずかしくない。孤独を消す、全国各地にいる「仲間」

他の参加者がいることで刺激を受け、同期とやりとりすることで理解度が上がる感覚がありました」と話すのは宮澤さん。他のお二人も首を縦に振ります。

技術的な側面もそうですが、何より視野が広がる気がします。1人で考えるのに対して、他の受講生と話すと『こういう見方もあるね』、『それはいい考え方だな、真似しよう』と学びが広がる

例えば、取材時の質問内容が変わります。自分だけでは気づかなかったアイディアに触れ『ここも聞いてみようかな』と、新しい発想を得るきっかけになりました」(宮澤さん)

宮澤 優輝氏 ローカルライター養成講座3期生 / 埼玉県川越市出身。元篠笛奏者、和太鼓奏者であり、現在は茨城県下妻市で地域おこし協力隊として活動している。特別な存在になってしまった「伝統芸能」を、より身近に感じるためのきっかけが「地域」と「人」にあると感じ、地域コミュニティを勉強中。
宮澤 優輝氏 ローカルライター養成講座3期生 / 埼玉県川越市出身。元篠笛奏者、和太鼓奏者であり、現在は茨城県下妻市で地域おこし協力隊として活動している。特別な存在になってしまった「伝統芸能」を、より身近に感じるためのきっかけが「地域」と「人」にあると感じ、地域コミュニティを勉強中。

仲間がいることで、学びの充足感が増すだけでなく、「謙虚に反省できる」と仲田さんは付け足します。

「仲間が良い質問や記事を出しているのを見ると、いい意味で『うわー』と驚かされる。他の受講生の成果を身近に目にすることで良い比較対象となり、自分の苦手な部分も素直に受け入れられる。これはかなり思い出深い経験です」(仲田さん)

特に、特別取材合宿では受講生2〜3名が同じ取材対象者にインタビューするため、他者を通して自分のスキルを客観視する機会になるのかもしれません。

仲間の成果を通じて、自分の成長に対する洞察が深まることで、学びの質が高まります。

仲⽥ 雄⼀氏 ローカルライター養成講座1期生 / 千葉県袖ケ浦市出身。㈱帝国ホテルで管理部門を幅広く経験した後、第1期ローカルライター養成講座受講直後にベンチャー企業の㈱MATCHAに転職。LOCAL LETTER MEMBERSHIPの発足メンバーでもあり、自称会員番号1番。
仲⽥ 雄⼀氏 ローカルライター養成講座1期生 / 千葉県袖ケ浦市出身。㈱帝国ホテルで管理部門を幅広く経験した後、第1期ローカルライター養成講座受講直後にベンチャー企業の㈱MATCHAに転職。LOCAL LETTER MEMBERSHIPの発足メンバーでもあり、自称会員番号1番。

LOCAL LETTERの長年の読者であり、数々の関連イベントに足を運ぶ仲田さんは、ライター講座参加者特有の「熱量」にも言及。

「ライター講座はずっと熱が高い。一般的なイベントは、熱量に波があったり、人が集まりにくかったりすることもあるはずなのに、この講座はすごい。同じ目的を持ち、近しい価値観を大事にしている人たちが集まっているからこその熱さだと思います」(仲田さん)

それに続いて、田村さんも自身の経験を振り返ります。

「確かに。あの熱量は心地よいですよね。変に自分だけが熱量高いと、周囲との温度差にすごく寂しくなるときがあるんですがこの講座は大丈夫。自分の全力を出してもみんなも同じく全力だから、安心して自分の思っていることを話せていました。

あとは、初心者でも参加できるハードルの低さも魅力ですよね。前向きに取り組める方ならスキルは関係なく、互いに刺激しあえる環境が心地よかったです」(田村さん)

⽥村 結奈氏 ローカルライター養成講座2期生 / 新卒では大手旅行会社へ。その後、出版社、ウェディングプランナー、マフィンの販売など20代で6社を経験。現在は、フリーランスとしてイベント企画運営、高校への出張授業などを通じて「選択肢を広げる」「自己探求/内省」の機会を創出中。
⽥村 結奈氏 ローカルライター養成講座2期生 / 新卒では大手旅行会社へ。その後、出版社、ウェディングプランナー、マフィンの販売など20代で6社を経験。現在は、フリーランスとしてイベント企画運営、高校への出張授業などを通じて「選択肢を広げる」「自己探求/内省」の機会を創出中。

また、本ライター養成講座には、地域おこし協力隊(以下、協力隊)のように全国各地で活動している人も多く集まります。地域プレイヤー同士の繋がりが生み出す「安心感」もあるのだとか。

宮澤さんは「僕の場合、メディアに携わっている協力隊は自治体で自分だけなので、これまでは活動に対して『合っているかな?』と漠然とした不安を感じてきました」と受講前の心境を語ります。

しかし、この講座を通して似たことに取り組む方々がこれだけいるんだ」と実感。他地域であっても「仲間がいる」という感覚に救われたと言います

「特別取材合宿で、ローカルを題材に夜な夜な語り合えたのも良い思い出です」と、同じ分野に関心を寄せる仲間たちとの交流を、講座の価値の一つとして挙げています。

こうして繋がった「仲間」たちとの関係性は、講座終了後も続いているそう。例えば宮澤さんは、受講仲間のフィールドに足を運んで「八百屋イベント」を共催するなど、独自の取り組みへと活動の輪を広げています。

1~3期が交流する「ローカルライター大同窓会」を卒業生が自主開催
1~3期が交流する「ローカルライター大同窓会」を卒業生が自主開催

お金以上の対価を得る。受講後に広がったキャリア事例とは

卒業後のキャリアの変遷は、受講者ごとに多種多様。2期生の田村さんは、この講座を受けて大胆なキャリアの転換を果たしました。

受講当初はフリーランスとして福祉関係の業務委託をメインに働いていた田村さん。受講終了後はLOCAL LETTERのライターのほか、(株)WHEREが運営するコミュニティスペース「+NARU」のマネージャー業務など、仕事の依頼に対して前向きに挑戦してきました。

地域経済サミット「SHARE by WHERE」の司会として山口県に足を運ぶなど、地域に関わる機会も増えたと言います。

旅行ではなく、仕事で地域と関わりが持てることに魅力を感じています。お金だけでなく、地域に行ける経験を対価と捉え、挑戦の姿勢を大切にしています。その結果、今はWHEREのディレクターの業務もいただけるようになりました。

私のキャリアは営業から始まりましたが、ライター講座を受けてからライター・司会・イベント企画など、おかげさまでやれることがどんどん増えています」(田村さん)

司会をする田村さん。「+NARU」でのイベントの様子
司会をする田村さん。「+NARU」でのイベントの様子

こうしたキャリア転換の背景には、ある心境の変化がありました。

「ライター講座を受けて、とりあえず飛び込んでみることや、わからなさを楽しむことができるようになりました。それは、講座を通して出会う人たちがみんな行動してきているから。

やりたいことを追求したり、何かを楽しんだりしている人たちが周りに多くなり、彼らに刺激を受けて、私も『自分が楽しいか』という軸を大切に仕事を選ぶようになりました。みなさんに背中を押してもらっている感覚が強いです」(田村さん)

現在、田村さんはローカルライター養成講座の事務局メンバーとしても活動中。周囲の人の選択肢を広げるような親身なサポートを提供しています。

講座を卒業して1年。田村さんに背中を押してもらっている方も多くいるはずです。

ライターを目指さなくてもいい。こんなアナタに受講してほしい

この講座は「ローカルライター養成講座」という名前ですが、「記事を書くことだけが目的ではなく、ローカルに興味がある人なら誰にでもプラスになると思う」と宮澤さんは指摘します。

なぜなら地域を知り、まちを楽しく生きるためには、そのまちの面白い要素を見つける必要があるから。

「東京などは既に多くの情報が溢れているため、ただ存在するだけで面白さが伝わってくるけれど、例えば山の中では自分で面白さを見つけなくてはいけない。そうした時に、この講座で習得できるインタビュースキルが役に立ちます

インタビューができると様々な面白さを抽出できるようになる。『田舎は何もないからつまらない』と感じている人でも、インタビューのスキルを身につければ、自分で面白さを見つけ出せるのです。

最終的に記事を書くかどうかは個々の自由ですが、この講座は地方移住を考えている人にも役立つ可能性があると感じています」(宮澤さん)

講座を通して、まちを見る目を養う。ライティングスキル習得以外での講座の活用に関して、田村さんは「キャリアや人生に悩んでいる人こそ、ライター講座を受けると良いと思う」と、宮澤さんの発言に重ねます。

ライター講座を通じて現地で取材することは、ある種『旅をする』ようなものだと感じています。『旅』とは、人の可能性を広げるもの。自分が普段いる場所とは異なる場所で出会う地域や人から、新しい視点が入ることに魅力があると思います。

特にライター講座では他のメンバーが取材をする様子を見学することもでき、人の人生に触れる機会が豊富です。

卒業生が必ずしもライターになる必要はなく、『こういう人生もあるんだ』といった気づきを得て、既存の枠からはみ出すきっかけになるのではと。そのことがその後の新たな動きに繋がると考えています」(田村さん)

講座内での取材を一つのきっかけに新たなステップを踏み出した事例として、今後の受講者の心強い後押しとなりうるのは仲田さん。なんと講座受講中に、大手ホテルからベンチャー企業への転職を果たしています。

転職を決断した時のことを「水が溢れた」と表現します。

「一時期は本業の仕事をこなしつつ、LOCAL LETTERのお手伝いをするなどし、生きるための収入を得る活動と、本当にやりたいこととでバランスをとっていると感じていました。

でもどこか埋まらない気持ちがありつつ、本講座には現地取材があるという点に惹かれて申し込んでみました

そして、LOCAL LETTERを読み始めた頃から生き様がかっこいいなと思っていた人たちに実際に会うと、自分ではとれていると思っていたバランスに対して問いが浮かんできました。

この先の人生、この生き方でいいのか。本当にやりたいことと違うと分かっていながら、お金のために仕事を続けるのはどうなのかと」(仲田さん)

田村さんが語るように、まさに取材合宿を通して他者の人生に触れた仲田さん。

自分の人生を見つめ直し、やりたいことに近い働き方を模索する中でベンチャー企業への転職を決めました。「今は、挑戦者を同じ領域で支援したいというのが僕の軸です」と、収入を得ることと本当にやりたいことのバランスを模索し続けています。

「ローカルライター養成講座」の価値は、熱量高いコミュニティで学びを追求できることかもしれません。個人単位でスキルを磨く体験とは大きく異なり、周囲から刺激を得ながら、人生を見つめ直す内省にも繋がります。

『地域の魅力発掘に興味がある』

『キャリアアップを考えている』

『やりたいことを追求する仲間がほしい』

こうした思いを少しでも抱いているアナタは、「ローカルライター養成講座」に飛び込むことをおすすめします。人生の選択肢が広がる、学びや出会いが待っているはずです。

Editor's Note

編集後記

一受講生として、3名に強く共感しながらお話を伺いました。挑戦し続けるオトナがいる。学びに貪欲なみなさんに囲まれて過ごせるだけでも刺激的な機会でした!本講座の持つ価値が少しでも届いていたら嬉しいです。

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