「都会から離れて、自然がいっぱいの中での生活がしたい」
「自給自足の暮らしをしてみたい」
忙しい日常を過ごす中で、自分自身が思う理想の暮らしを探究したいと考えている方におすすめなのが、『地域おこし協力隊』という制度。
この記事では、地域おこし協力隊の概要について詳しく解説していきます。
最後まで読んでいただくことで、地域おこし協力隊の具体的な活動内容や、活動のメリット(強み)を知ることができる記事になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
地域おこし協力隊とは、都市部から過疎地域へ移住を考えている人を地方自治体が積極的に受け入れ、その地域での振興活動を手伝ってもらう制度です。
2009年に総務省によって設立され、2022年は6,500人の地域おこし協力隊が着任しています。縁もゆかりもない地域であっても、多くの自治体で設けられている書類審査と面接を突破できれば、地域おこし協力隊員として活動することができ、1年ごとの契約更新・最長3年間の活動が可能です。
受け入れ後は、移住した地域に定住・定着をしてもらい、地域の活性化へ貢献してもらうことを目的としています。
地域おこし協力隊は、地域の活性化を目的としているため、地域おこし協力隊員と地域の両者にとって喜ばしい活動を実施することが大切です。
例えば、
・地域行事やイベントの応援
・地域メディアなどを使った情報発信
・農畜産業、林業、漁業への従事
・地域ブランドや地場産品の開発やプロモーション
などです。
働き方としては、自由に仕事ができる「フリーミッション型」と、定められた仕事をする「ミッション型」があり、移住した先の地方自治体によって働き方は異なります。(詳細は各自治体のHPからご確認ください)
ここからは、地域おこし協力隊になるまでの流れを説明します。
①赴任できる条件を満たしているか確認する
地域おこし協力隊には誰でも応募できるわけではありません。
応募できるのは、3大都市圏か政令指定都市に住民票がある人のみです。
②赴任したい地域を選ぶ
次に赴任したい地域を選びましょう。
各地方自治体によって募集している時期も違えば、活動内容も違います。
募集内容をよく見て、自分にあった地域へ応募することが大切です。
自治体の中には、事前説明会や現地ツアーを開催しているところもあります。募集内容だけではわからないことも多いため、実際に担当者やまちに出会ってみることもお勧めします。
③面接を受ける
応募が完了し、書類審査が通ると次は面接となります。
就職活動と同じように、自分の経歴や得意なこと、そしてその地域でやりたいことなどを整理しアピールできるように準備をしましょう。
④活動開始と人間関係づくり
面接に合格すると、正式にその地方自治体の地域おこし協力隊として活動していくことになります。
住民票をその地域に移して、移住の準備を始めましょう。
移住に向けては、各自治体の担当者がサポートをしてくれるケースが多いです。不明点等は積極的に確認するようにしましょう。
地域おこし協力隊の活動は、およそ1年から3年までの期間となっています。
3年を過ぎると、その地域で自立して生活していく必要が出てくるので注意が必要です。
給料面については、480万円を上限として国から資金が支給されることになっています。
その内訳は、給与にあたる報償費等が280万円で、残りの200万円が活動経費です。
ただし、自治体によって支払額は異なるため、目安としては、月に15〜18万円程度を想定しておくと良いでしょう。
さらに詳しく知りたい方は「【地域おこし協力隊の給料は?】〜実際はどのような生活になるのか〜」のページをご覧ください。
地域おこし協力隊の仕事は3年までのため、その後のプランについても考えておくようにしましょう。
令和元年度の総務省の調べによると、
任期後のそれぞれの進路は、就業が43%、起業が36%、就農就林が13%となっており、起業や就農就林される人で約5割を占めています。
地域おこし協力隊の活動期間で築いた地域の知識や人間関係を活かして働いている人も多いようです。
参考:https://www.soumu.go.jp/main_content/000664505.pdf
地域おこし協力隊の仕事には、どのようなメリットがあるのでしょうか?
地域おこし協力隊側と自治体側、それぞれのメリットを紹介します。
地域おこし協力隊の仕事をするメリット(協力隊編)
地域協力隊側のメリットとしては、やはり収入を得ながら地域での暮らしをしていける点があげられます。
その地域で起業すれば、100万円を上限とした起業支援補助金がもらえるのも魅力的です(※利用申請可能な期間など制限があるため、詳しくは総務省HPや自治体担当者に確認をしてください)。
地域おこし協力隊の仕事をするメリット(自治体編)
自治体側のメリットとしては、まちの盛り上がり創出や人口増加につながる点があげられ、地域おこしの活動を手伝ってもらうことによって、地域の活性化が見込まれます。
地域おこし協力隊に興味があるという人は、
興味のある自治体に問い合わせていただき、オンラインイベントなどを活用してみてくださいね。
各自治体の地域おこし協力隊の活動内容は、下記のポータルサイトから確認することができます。
https://www.iju-join.jp/chiikiokoshi/search.html
実際に体験してみると、移住についてかなり具体的なイメージを持っていくことができます。
また、LOCAL LETTERでは、地域おこし協力隊についてまとめた『地域おこし協力隊図鑑』のページがあります。各地域の先輩移住者の声をまとめているので、こちらも合わせて確認ください。
地域おこし協力隊には、「ミッション」と呼ばれる活動内容が書かれており、「ミッション」はその地域における課題であるケースが多いです。
例えば、宮城県の美里町では、
・新規就農、農産物の付加価値向上
・鉄道によるまちづくり
・スポーツの振興と健康づくり
という3つのミッションで募集をしています。
https://www.iju-join.jp/cgi-bin/recruit.php/9/detail/54954
中には、自由に仕事ができる「フリーミッション型」の募集もありますが、
応募する前に、地域ごとのミッションを調べ、自分にあったミッションを選ぶようにしましょう。
地域おこし協力隊の仕事は、日本の地域創生の観点からも非常に意義のある仕事です。
地域で仕事をしていきたいと考えている人はもちろん、地域移住に興味があるという人も、地域おこし協力隊の制度を活用してみてもいいかもしれません。
LOCAL LETTER
LOCAL LETTER