協力隊
地域おこし協力隊を調べようとすると、上位に出てくる「地域おこし協力隊 ひどい」の予測変換。ネガティブキーワードの強さが目立ちますが、そもそも地域おこし協力隊は本当にひどい制度なのでしょうか?
その答えは正直、地域によって異なりますが、地域おこし協力隊員と受け入れ先地域の相性によっては、問題が発生している場所も少なくはありません。
しかし中には、地域おこし協力隊員になる前に、応募者と受け入れ先地域がお互いのことをもっと知っていたら、「本当にこの地域なのか?」「本当にこの人を採用するのか?」を両者が考えていたら、緩和できていた問題もあったはず。
そこで、この記事では、地域おこし協力隊の潜在的な落とし穴を探り、情報収集の参考にしていただけたら幸いです。
“「地域おこし協力隊」とは、人口減少や高齢化等の進行が著しい地方において、地域外の人材を積極的に受け入れ、地域協力活動を行ってもらい、その定住・定着を図ることで、意欲ある都市住民のニーズに応えながら、地域力の維持・強化を図っていくことを目的とした制度です。”(引用: 地域おこし協力隊とは / ニッポン移住・交流ナビ JOIN)
地域おこし協力隊は、地方の人口減少や過疎化などの問題に対して、若者たちが主体となって地域の活性化を図るために2009年に総務省によって設立された制度。
地域おこし協力隊員は、地方自治体に雇用され、地域のさまざまな課題に取り組みます。例えば、地域の農業や観光の振興、子育て支援、地域のイベントの企画・運営など、取り組み課題は、地域やタイミングによっても内容は異なります。
縁もゆかりもない地域であっても、多くの自治体で設けられている書類審査と面接を突破できれば、地域おこし協力隊員として活動することができ、1年ごとの契約更新・最長3年間の活動が可能です。(一部、コロナの影響で活動が制限されていたことから本来であれば3年の任期が最大で5年まで延びる、任期延長制度の特例が適応されている地域おこし協力隊も存在)
では実際に地域おこし協力隊員の周りでどのようなトラブルがあるのかご紹介します。
地域おこし協力隊には、各自治体ごとに募集要項や規則があり、内容も様々です。例えば副業が認められる地域もあれば、認められない地域もあります。また業務内容の範囲や労働環境などについても自治体ごとに異なり、両者の認識の違いからトラブルになる可能性があります。
下記に実際にトラブルになってしまった例をまとめました。
その自治体に住んでいる方とのトラブルも発生する可能性があります。地域おこし協力隊は、国・政府の施策として地方活性化のきっかけとして推進されており、2022年では6500人が着任していますが、2026年には1万人まで増やす計画になっております。また会計年度任用職員として働くことになるため、住民の方からは公務員として見られ、そのため活動内容が地域のために必要なのか?を住民から問われるケースがあります。
またその地域の方は、いまのままの状態で満足している場合もあり、地域課題解決のために新しいことを行いたい!と思い行動しても、理解がされず孤立してしまうケースも見受けられるようです。
自治体(行政)とのトラブルや住民とのトラブルをご紹介してきましたが、主な原因としては、コミュニケーションのとり方になります。
自治体(行政)とのコミュニケーションの場合は、事前の認識のすり合わせや着任後の目標設定、毎月の業務報告など、まずは担当職員や課との会話の回数を増やし、両者が信頼できる関係を築くことが重要です。地域への思いや実現したいことをお互いで意見交換することで信頼関係ができ、認識の齟齬を少しづつなくしていくようにしましょう。
住民とのコミュニケーションの場合は、自治体(行政)とのコミュニケーションよりも信頼関係が重要になります。挨拶ひとつでトラブルになることもあるので、相手の様子を見ながら頻度高く連絡をしたり、礼儀正しく接することが必要になります。
また1つの町でもその区分ごとに適切なコミュニケーションのとり方が異なる場合があります。そのため地域おこし協力隊員として着任したら自治体(行政)に相談してみてもいいかもしれません。
地域おこし協力隊は素晴らしい制度です。しかし現状さまざまな地域で問題が発生しているのも事実です。問題が発生しないためには、地域を選ぶ際に、実際にその地域の方と会って、話してみることがとても重要です。
実際に現地へ行くことができなくても、いまはオンラインで地域おこし協力隊の説明会やその地域の地域おこし協力隊OBの登壇イベントなど様々なイベントが開催されています。
またお試し協力隊という2泊3日のツアーなどを実施している自治体もあるので、お気軽にその地域に実際に足を運んでみてはいかがでしょうか?
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