Fushimi, KYOTO
京都府伏見区
数年前にダイエット食として注目を集めた「寒天」。無味である寒天は、昔からデザートにもお食事にも使える万能な存在ですが、寒天の本当の魅力や美味しさに気づいている方はまだまだ少ないはず。そこで今回、寒天の発祥地である京都の伏見区が立ち上がり、寒天の魅力をPRするイベントが開催されます。
寒天の発祥地である京都にある伏見区では、京都市伏見区役所や区内の飲食店が協力し、2018年2月10日(土)~ 12日(月)の3日間、伏見発祥の寒天をPRするイベント「伏見寒天フェスタ」を開催します。
そもそも寒天は、江戸時代前期、伏見御駕籠町の美濃屋太郎右衛門の手代が、「ところてん」を外に置き忘れて凍らせてしまい、それを乾燥した状態で発見したら「寒天」が出来上がっていたという、偶然の産物で生まれました。この手代の発見により、総本家駿河屋で伏見名物の「練りようかん」が誕生するなど、伏見の歴史や食文化の形成に密接に関わってきています。なお、今回のイベントの代表であり、植野伝次郎商店7代目の植野彰さんは、次のように語っています。
昨年に伏見の歴史を研究する団体『伏見城研究会』で、“伏見・植野家文書から寒天、そして町おこしまで”というテーマの研究成果の発表を行った。それがきっかけとなり、伏見発祥の寒天を広めようという機運が盛り上がり、伏見区が市民活動を支援するイベント“ふしざく”に参加して、プロジェクトチームを立ち上げました。
植野さんらプロジェクトのメンバーは2017年春以降、「寒天のまち」をPRする大阪府高槻市や、長野県の寒天メーカーの伊那食品を視察するとともに、伏見御駕籠町の美濃屋があった場所を特定する研究も並行して行っており、今回のイベントは、その「成果発表と発祥の地PRの場」として企画されました。
期間中は、2005年の寒天ブームのきっかけとなった論文を発表した、横浜市立大学医学部の栃久保修名誉教授の講演会(10日)や、バレンタインデーに向けた「親子寒天スイーツ作り」のワークショップ(12日)も予定している他、イベントに賛同しているお店「伏見駿河屋」「油長茶舗」「カフェ桃山」「ドラーゴ」「トロケ」「おこぶ北淸」から寒天を使ったメニューも提供されます。
皆さんもぜひ今回のイベントに参加して、寒天の知らない一面に出会ってみてはいかがでしょうか?
伏見寒天プロジェクト詳細はこちら
KOHEI TAKENOUCHI
竹之内 康平