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LOCAL LETTER

北海道で、都⼼と地⽅を繋ぐコミュニティマネージャーを募集!

JAN. 26

拝啓、北海道の大自然の中で先駆的な町づくりに挑戦したいアナタへ

北海道上士幌町は、面積の約76%を森林が占める自然豊かな町。人口5,000人に対して牛の数が約8倍の4万頭もいる、酪農や農業なども盛んです。その一方で、2022年4月には役場に「デジタル推進課」が立ち上がり、ICT(情報通信技術)を活用しながらの町づくりに取り組んでいるのも特徴的。企業誘致や関係人口の創出など、都市部と上士幌町を繋ぐ活動も積極的に行っています。

そんな北海道上士幌町では、都市部と町を繋ぐコミュニティマネージャーを地域おこし協力隊として募集中!

今回は実際に上士幌町で地域おこし協力隊として活動する辻さんと、上士幌町役場デジタル推進課の鈴木さんに実際の活動内容や暮らしについて取材。自分の「やりたい」を町で叶えるために奮闘する姿に迫りましたーー。

町に人の流れを作る。「関係人口創出」にこだわる地域おこし協力隊の活動

地域に溶け込み活動をする、地域おこし協力隊についてご存知ですか?町のPRや農林水産業、住民支援などを行いながらその地域の活性化へと繋がる活動をする取り組みです。任期は基本3年で、卒業後はその地域に残り起業をしたりそのまま町で就職をしたりと進路はさまざま。

地域に関わりながら理想の暮らしややりたいことを実現できる地域おこし協力隊。今回は北海道上士幌町で活躍をする辻さんに、実際の地域おこし協力隊での活動内容や北海道での暮らしについてお話をお伺いしました。

辻彩香 さん 地域おこし協力隊 / 1992年北海道札幌市出身。桑沢デザイン研究所 武蔵野美術大学卒。新卒で東京郊外のまちづくり会社に入社し、シェアオフィスやシェアキッチンなどの管理運営に携わる。その後、上士幌町に地域おこし協力隊としてJターン移住。現在は「かみしほろシェアオフィス」や「かみしほろ縁ハンスプロジェクト」の運営、無印良品の家プロデュースのワーケーション施設「にっぽうの家」など、町の関係人口の創出・拡大に関する企画運営を担っている。

辻さんが担っている主な業務は、上士幌町にあるシェアオフィス『かみしほろシェアOFFICE』の管理運営。シェアオフィス推進員として、企業を誘致するための推進業務を行っています。

「上士幌町に来る外部の企業さんや、移住とまではいかないけれど関係人口になりえそうな人にシェアオフィスを利用してもらうための活動をしています。町に人の流れを作るためにはどうしたらいいか、というのを常に考えていますね。そのほかにも、無印良品の家とコラボして作られた企業滞在型交流施設『にっぽうの家』、都市部の方と上士幌町の事業者をマッチングしてビジネスを作る『かみしほろ縁ハンスPROJECT』など、関わるプロジェクトは多岐にわたります。イベントを開催するために、東京に行くこともあります」(辻さん)

シェアオフィスの運営を軸に、肝となるのは上士幌町と外部の企業さんや人との繋がりを作ること。多くのプロジェクトを通して、都市部と上士幌町の繋がりを作るための活動に伴走しています。

「特に印象に残っているのは、『にっぽうの家』のプロジェクト。たった1個のメッセージで始まった関係から、構想を作り無印良品の家が建ち、実際に外部の方が来る、というひととおりの流れに関われたのが印象に残っています。0から1を、行政側の立場で民間の方とできたのが面白いな、と素直に感じましたね」(辻さん)

きっかけは転職活動。自分のやりたいことの先にあった地域おこし協力隊という選択

北海道札幌市出身の辻さん。進学を機に上京しシェアオフィスなどの運営を担当する会社に在籍していました。しかし、いつしか「大好きな地元・北海道で働きたい」と、実家に戻り転職活動をしていた際に、上士幌町の地域おこし協力隊の募集を見つけたのだそう。それまでは同じ北海道内でありながらも、上士幌町についてはほとんど知らなかったのだとか。

「私は実は地域おこし協力隊になりたくてなったわけじゃないんです。むしろ、正直言うといいイメージがありませんでした(笑)着任したのに事務的なことしかさせられない等のイメージがあって。なので、協力隊になりたいからというよりは、自分のやりたいことに合う仕事に就きたいという軸で転職活動をしている中で出会ったのが、たまたま協力隊の募集だったというわけです。

また、将来は起業を考えていたので、それを考えたら地域で起業するという選択の中で、人との繋がりができる協力隊も悪くないかなあ、と思って地域おこし協力隊で活動することを決めました」(辻さん)

自分のやりたいことの先に地域おこし協力隊という選択があったと話す辻さん。元々、協力隊にいいイメージを持っていなかったとも。しかし、実際に協力隊に着任して上士幌町で過ごす中で、そのイメージは大きく変わっていきます。

「想像していたよりも柔軟に動ける環境で働けていて、やりたいことを好きにやらせてもらっていると感じます。いい意味でイメージは変わりました。着任した部署の空気感がいいのもありますね。私が上士幌町で協力隊になろうと思った時に抱いたポジティブなイメージとのギャップは、ありませんでした」(辻さん)

いい意味でイメージがくつがえったと話す辻さん。そのイメージは、具体的に業務に取り組む中でも強く感じるようになります。

「意外とやりたいことができるんだな、という感覚です。私は元々美大出身ということもあり、ずっとアーティストやクリエイターの支援がやりたいと思っていました。けれど、それを仕事にするのは難しいとも感じていて。じゃあ、(協力隊として)町づくりとクリエイター支援を合わせた仕事を自分で作れないかなと思って取り組んでいます。

やりたいことを行政の仕事の中に取り込んで、独立後の下準備をしているような感覚でもあります。そういう意味で、意外と自由にやりたいことに取り組めるんだなと感じています」(辻さん)

0からのスタートは不安。だからこそ、協力隊にチャレンジすることで地域や人との繋がりを得ながら卒業後の準備をしていく。スモールステップで自分のやりたいことに踏み出せることが地域おこし協力隊の特徴だと話します。

デジタルの先駆的な取り組みと大自然のギャップ。上士幌町の「ない」からこその魅力とは

デジタルの先駆的な取り組みと大自然とのギャップが何よりも面白い」と上士幌町の魅力を語る辻さん。上士幌町は、町内の76%が森林地帯の自然豊かな土地でありながら、自動運転バスやドローンの構想など、デジタルの力を駆使して町づくりを行っている地域でもあります。

「ただ、町の中に飲食店やショッピングスポットが少ないのも事実です。買い物は車で1時間ほどの帯広まで行きますね。上士幌町にはないものもたくさんあると実感しますが、それが逆にビジネスチャンスで面白いと、上士幌町で暮らす中で感じるようになりました」(辻さん)

ないものがたくさんあるものの、上士幌町はデジタルを推進している町。「買い物できる場所は少ないですが、インターネットショッピングに頼っていて、田舎でも全然不便じゃないのが意外でしたネット環境もばっちりですしICTを活用しまくって意外と便利に暮らしています(笑)」と、大自然の中でデジタルを上手く活用しながら暮らす上士幌町での生活を辻さんは語ります。

「休日は帯広に買い物に行ったり家で過ごしたり。他の協力隊は、冬のアクティビティや山登りなど、上士幌町の自然を体感できるスポーツを楽しんでいる人もいます。上士幌町をはじめ十勝地方は、雪が意外と少ないのが特徴です。十勝晴れと言われる言葉があるくらい晴れる日が多いです。車の運転は怖いけど雪が降りすぎて困ることは少ないですね」(辻さん)

行政を上手に活用してやりたいことを進める。ミッション型だからこその工夫

辻さんが活動する協力隊は、あらかじめ活動内容がある程度定められている「ミッション型」と呼ばれるもの。平日は8時半から17時15分まで勤務し、行政の中で町と外部の人を繋げる活動をしています。

平日は通常の業務があるため、3年後の暮らし方を考えるためには、時間の使い方がポイントとなりそうです。

「確かに時間の使い方は工夫が必要ですが、自分のやりたいことを行政を巻き込んで取り組むというのを意識的に行っています。いかに業務時間の中で、行政を使って自分のやりたいことをやっていくか。提案したら『やろう!』と町としてもウェルカムな空気なので、やりたいことはどんどん提案して業務にしていっています」(辻さん)

協力隊2年目・3年目になると、地域や業務との関わり方もより多様に。地域おこし協力隊と共にICT推進や企業誘致を担当しているデジタル推進課の鈴木さんも、協力隊からの新たな提案や取り組みはどんどん受け入れていきたいと感じているそうです。

「例えば、週4日通常の業務をして、残り1日は起業の準備にあてるということもできるかもしれません。今回募集するコミュニティマネージャーのポジションを卒業後に続けていくというのも選択肢の一つだと思っています。町に還元される形で、協力隊の方の提案をどんどん受け入れていきたいですね」(鈴木さん)

北海道の豊かな自然の町で、都⼼と地⽅を繋ぐコミュニティマネージャーを募集!

今回上士幌町で募集するのは、上士幌町のシェアオフィスの運営を軸に、企業や都心の人を上士幌町に呼び込み、都市と地方を繋げていくコミュニティマネージャーです。

改めて上士幌町で地域おこし協力隊と伴走する鈴木さんに、協力隊着任後のイメージや町との関わり方のポイントを伺いました。

「シェアオフィスを、ただ運営するだけじゃなくて、そこにどう人を呼び込むか、他の町から来た企業さんが上士幌町でどう繋がりを作っていくかのサポート全般をミッションとして掲げています」(鈴木さん)

鈴木 勇汰さん 上士幌町役場デジタル推進課 主査 / 1995年北海道芽室町生まれ。2018年上士幌町役場入庁。ふるさと納税担当、ICT推進室を経て、現在はICT推進・企業誘致を担当。

目指すのは、都市部と上士幌町を繋ぐハブとなるような存在。

「今回の募集は、上士幌町のシェアオフィスの運営という立場から一歩進んだ、関係人口創出推進という部分で活躍していただきたいです。今後、企業と上士幌町がどう繋がっていくかをメインにしたポジションを想定しているので、都市部に向けての発信や都市部の人を連れてくるための施策などをメインにやってもらいたいですね」(鈴木さん)

上士幌町が大切にしているのは、既存の活動プラスで各協力隊のやりたいことを開拓していくというバランス。新しい風を吹かせるべく、柔軟に動ける体制が整っています。

「協力隊の『こういうことやってみたい!』が、上士幌町の目指している姿とマッチすれば新規プロジェクトとして立ち上げていくこともできます。今あることは着実に続けていきつつも、新たな発想の部分をどんどん上士幌町に落とし込んでほしいですね。

上士幌町としては、人が足りないから募集をするというよりは、新しい町としての取り組みをしていただくから来てほしいので。活動の中で関係人口をどんどん増やして繋がりを作って、自分の進みたい道を3年かけて見つけていっていただきたいですね」と鈴木さんは話します。

辻さんも後任となる協力隊について「町と企業や外の方との関係性を作っていくという仕事なので、自分で閉じこもるよりも人と積極的にコミュニケーションを取れる人が協力隊に向いていると思います。

企業さんを上士幌町のあちこちに案内することもあるので車を運転する機会が多いです。私も運転が苦手ですが、なんとか頑張っています(笑)上士幌町での暮らしを豊かにするためにも、運転免許は持っているといいですね」と上士幌町での暮らしや業務のポイントを話します。

北海道でキャリアチェンジ!地域おこし協力隊について知れるオンラインイベントを開催します

今回「北海道でキャリアチェンジ」をテーマに、その1つの選択肢である地域おこし協力隊についてのオンライン説明会を実施!地方への転職に興味があったり北海道での暮らしを考えていたりするものの、いきなり暮らしや職業を変えるのは勇気が必要ではないでしょうか?

今回は上士幌町と東川町の担当者に、協力隊の活動やサポート体制について実際に話をしていただく時間を設けています。そのほかにも、個別の質問タイムや活動内容をより詳しく知れる案内を実施。

まずは説明会に参加することで、「北海道で暮らす・働く」のイメージを深めることができます。ぜひ大自然とデジタルが融合する町で、自分らしい働き方・暮らし方を実現してみてはいかがでしょうか?

オンラインイベントの概要

◉日時
2023年2月14日(火)19:30-21:00

◉場所
オンライン(Zoomを予定)

◉参加費
無料

◉こんな人におすすめ!
・北海道での暮らしを考えている人
・キャリアチェンジをしたい人(転職を考えている人)
・新しいことをはじめてみたい人
・今の暮らしや仕事にモヤモヤしている人
・自分のスキル経験をローカルに活かしたい人

◉内容
・オープニング
・トークセッション
 北海道上士幌町 / 東川町の担当者に聞く!実際の暮らし・転職者へのサポートとは?
・登壇者に直接きく個別質問タイム
 ブレイクアウトルームにて、上士幌町・東川町の担当者に直接お話を聞いていただくことが可能です!
・今回の募集についての詳細案内
・クロージング

取材先情報

北海道上士幌町
〒080-1408 北海道河東郡上士幌町上士幌東3線238
https://www.kamishihoro.jp

Editor's Note

編集後記

北海道といえば豊かな自然が真っ先に思いつきますが、取材を通して、試行錯誤しながら町の取り組みやプロジェクトを推進している新しい町という印象を持ちました。辻さんと鈴木さんにお話いただく中で、協力隊でありながらも柔軟に自由にやりたいことを行えるフラットな関係性であることが伝わってきます。新たな「働く」に地域おこし協力隊という選択肢が私の中でも1つ加わりました!

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