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LOCAL LETTER

閑散とした地域の駅が「ほんの少しの工夫」で地域の中心に。その方法とは・・・?

MAY. 25

Shintomi, MIYAZAKI

1時間に1本の電車。

都会から離れれば離れるほど、こういった状況って珍しくなかったりしますよね。宮崎県児湯郡新富町にある「日向新富駅」もその中の一つ。1日の乗降客数も約200名と、非常に人の往来が少ない閑散とした駅でした。

しかしそんな駅が一点、今では子どもからお年寄り、さらにはビジネスマンまでもが頻繁に訪れる場所になったというのです。

引用先:PR Times(宮崎県の日豊線「日向新富駅」がシェアリングエコノミーの優良事例として「シェア・ニッポン100 〜未来へつなぐ地域の活力〜」に選出されました)
引用先:PR Times(宮崎県の日豊線「日向新富駅」がシェアリングエコノミーの優良事例として「シェア・ニッポン100 〜未来へつなぐ地域の活力〜」に選出されました

今回の立役者は、一般財団法人こゆ地域づくり推進機構(通称:こゆ財団)。こゆ財団は、電車が1時間に1本しか訪れないことを逆手に取り、電車に乗る以外の目的で駅に訪れてもらえるようベンチしかなかった駅にテーブルと椅子を設置しました。するとこの「ほんの少しの工夫」が大ヒット。学校終わりの子ども達をはじめ、おばあちゃんのおしゃべりの場やビジネスマンのコワーキングスペースにまで発展したといいます。

こゆ財団は「強い地域経済をつくる」というミッションを掲げ、新しいチャレンジを積極的に行うことで、スピード感を持ってまちづくりを推進しており、現在は、町の主産業である農業の持続可能性を高めようと、アグリテック*1 の活用に注力しています。

すでに地元農家と技術導入による栽培技術の開発や実証実験を行っているほか、新富町役場・都城工業高等専門学校とともにアグリテックの共同研究および人材育成を見据えた連携協定を結ぶなど、積極的に活動を進めています。なお、代表理事である齋藤氏は、今後は国産生ライチなどの希少価値性が高い生産物にもIoTを活用し、農業を中心とした産業の活性化を実践していきたい考えです。

*1 アグリテック
農業(AGRICULTURE)と技術(TECHNOLOGY)を組み合わせた造語

就業者の減少と高齢化が大きく問題視されている日本の農業にとって「農業を効率化する試み」と「熟練農家のノウハウを可視化・分析する試み」に置いて期待されているアグリテックは今後さらに注目が高まりそうです。

\日向新富駅の詳細はこちら

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