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LOCAL LETTER

イケてる地方、キーマンとの出会い方。地域創生の先駆者が語る条件は

FEB. 06

拝啓、盛り上がっている地域や、地域のキーマンとの出会い方を知りたいアナタへ

面白い地域や人との関係性をより濃くつくっていきたい。でも、どうしたらいいのかわからない。

そんな経験はないでしょうか? そんなアナタに向けて今回お届けするのは、北海道移住ドラフト会議が行ったイベント「HOKKAIDO NIGHT in 東京 〜あなたの知らない北海道の今をお届け!〜」の様子。

本イベントを通じて見えてきたのは、北海道に限らず地域の垣根を超えて面白い人と繋がることの重要性。地域に本気でコミットしてきた方々だからこその観点で語られた、面白い地域や人との出会い方とはーー。

地域プレイヤーが思う「今熱い地域」。その共通項は他地域との交流にあり?

柴田:本日は『北海道移住ドラフト会議』にご参加いただきありがとうございます。今日は各地域で活躍されている方々にゲストとしてご登壇いただいていますが、まずはゲストの皆さんが思う「今一番熱い地域」を教えてほしいです。

柴田涼平氏 (株)とける代表取締役 北海道移住ドラフト会議実行委員会さーもんず / 北海道稚内市出身。「あらゆる境界を融かし、未来が歓迎する環境を想像×創造する」をビジョンに、①コミュニティ事業、②プロデュース事業、③メディア事業を行う。「共通の目的設定」を大切にしながら、北海道全域で企業間連携、自治体間の広域連携、産官学民連携などを仕掛けている。

柳澤:北海道でいうと、帯広・十勝エリアが個人的にも刺激を受けている地域ですね。熱い人が集まってると感じます!十勝の『ばんえい競馬』でインタビューさせていただいたことがあるのですが、長年騎手を目指しながら厩務員(広くは馬の世話をする人のこと)として働いていた方が昨年デビューされて「18年ぶりの女性騎手の誕生」と話題になったり、最年長騎手として39歳でデビューされた方がいます。そんな情熱を持って夢を叶えてる方々が多いエリアなので、特に今熱い場所かなと思っています。

柴田:柳澤さん自身も『ばんえい競馬』によく訪れるんですか?

柳澤:そうなんです。さらに言うと『ばんえい競馬』って個人協賛ができるんです。1万円から自分の好きなタイトルをレースに付けることができますし、その名付けをふるさと納税にするなど面白い企画も帯広ならではかなと思います。

柳澤 美空氏 INCLUSIVE株式会社 社長室 事業開発ユニット 経営企画部 / これまで地方テレビ局や出版社における新規ウェブ事業の立ち上げを多数推進。再スタート後の2020年より「北海道Likers」の事業運営に携わり、チームで月間約270万人が閲覧するサイトへと成長させる。北海道の魅力を発信するとともに、インフルエンサーマーケティングや、自治体と連携した地域の発信者育成講座、観光促進企画などを主導。移住ドラフト会議2022では、メディアパートナーを務める。他地域においても「ワイン×食」の文化観光事業を統括・企画するなど、地域の魅力あるコンテンツ発信に尽力。

柴田:ありがとうございます。では次に呉さんにお話を伺いたいと思います。

:僕自身、全国各地を訪問するんですが、地域ごとに「自分たちの勝ち筋」を考えてる地域は熱いなと思います。でも最近は、「地域」という括りが解けてきてるとも思いはじめていて。その理由としては、例えば今日北海道から東京に来られている登壇者のように、面白い人たちは地域を越えて関係性をつくりはじめている。他のエリアと相互にコミュニケーション取れるような人たちがいる場所が、熱い地域の共通点だと思いますね。

呉琢磨氏 NewsPicks Re:gion 編集長 / Web広告編集を経て、老舗編集プロダクションにてカルチャー誌や実用書籍の制作を行う。独立後、経済誌・一般誌など多媒体に寄稿しつつ、書籍の編集構成を多数手掛ける。2015年にNewsPicksにジョイン。BrandDesignチームの立ち上げに参画し、2018年よりBrand Design編集長に就任。若者向けのタブロイド誌「HOPE by NewsPicks」の創刊編集長も兼任した。 2021年より現職。

:北海道で言うと、私自身上川町と縁が深いんですけど、そこを面白がっている理由は、行政がオープンスタンスだからなんです。役場が中心になって、ひたすら他の地域の人たちと関わろうとされているからこそ、上川に面白い人が集まってきているなって。「外と繋がろうとする」は面白い地域の共通点なのかなと思っています。

5,000人前後の町は面白い?地方創生プレイヤーが考える「面白い町3条件」とは

柴田:では、五十嵐さんお願いします。

五十嵐:僕が考えている面白い町3条件は「5,000人前後の町」「首長がイケてる」「行政と民間にキープレイヤーがいることですね。

5,000人前後というのは、高校がなくなってしまう人数で、つまりは町としての危機感が出てくる人数なんです。「高校がいよいよ潰れるぞ」となると町として焦りだしますし、そこに首長やキープレイヤーがいると、一気に動き始めるなって。

五十嵐慎一郎氏 株式会社大人 代表取締役社長 / 1983年北海道小樽市生まれ。東京大学建築学科卒。2016年「北海道から、世界をちょっぴり面白くクリエイティブに」と、株式会社大人を設立。店舗や施設のプロデュース/デザイン業務にはじまり、イベントの企画運営、WEB制作を行う。最近は、北海道に特化したウェディングブランドLANDRESSを展開しながら、2019年札幌にコワーキングバー「大人座otonaza」を開店。また、サッポロビール社と「ほっとけないどう」という北海道の挑戦者を応援するコミュニティ&メディア企画もスタート。「北海道移住ドラフト会議」や「札幌移住計画」の代表として、北海道に人を呼び込む動きも強化中。 北海道移住ドラフト会議実行委員会さーもんず代表 札幌移住計画代表 NoMapsプランニングパートナー ほっとけないどう北海道事務局長

柴田:なるほど。では、これから注目するとより面白いと思う人口が少ない町があれば教えて欲しいです。

柳澤:大樹町はどうでしょうか。町の規模は大きくはないですが、宇宙版シリコンバレーの実現も掲げているので、今後の期待も込めて。

柴田:呉さんはどうでしょうか?

:僕が思うに、さっきの5,000人が面白い町という話は、エッジが効くからだと思うんですよね。

例えば「90パーセントが林業」というような町だと、林業にフォーカスして地域を変えていくみたいな動きができるけど、人口が増えれば増えるほどいろんな産業が出てくるので、地域を動かすのが難しくなってくる。

一方で実績が積み上がっていくと、行政民間関係なく応援をする動きが出てくるので、町の大きさに関係なく、実行できる人は実行できるんだと思っています。

どこで会うかで関係性が変わってくる?地域で関係性を築くヒント

柴田:これから地域と関係を築いていきたいと思っている方々に向けて、それぞれの視点からアドバイスをいただきたいです!

地域の面白い人に会える場所を探すことが大事だと思います。例えば、僕が地域を意識し始める前は、大手の代表取締役の方にインタビューをすることが多かったんですが、やっぱり個人同士の繋がりが生まれにくい。

でも、地域で会うことで、地域でビジネスをやってる人や、東京でバリバリ事業を行っていますみたいな人とも異様に仲良くなることができるんですよね。

なんなら、一緒にサウナに入ってしまえばめちゃくちゃ距離が縮まる!だから意外と「どこで会うか」がその人との今後の関係を決めることにもなると思うんです。なので事前に色々調べることも大事なんですが、地域に行けばキーマンに会えてしまうこともあるので、現場に出向くことが大事になると思っています。

柴田:たしかに、スナックで出会った人は異常に仲良くなりますよね!続いて、柳澤さんお願いします。

柳澤:同じく現地に行くことが大事だと思いますね。私自身も北海道とに関わるようになって思うのが、北海道ドラフト会議の皆さんのような熱い方々と出会って刺激をもらえることが、結果的に町を盛り上げることに繋がるんだろうなって。

地域の方にとっては当たり前のことでも、外から見るとすごい価値があると気づくというか、面白いことってたくさんある。だから北海道ドラフト会議を活用して、どんどん繋がりをつくっていきたいなと思っています。

柴田:ありがとうございます!最後に五十嵐さんお願いしていいですか。

五十嵐:面白いなとか、気になった人をひたすら辿どっていくっていうのが1番いい気がするんです。それが出来るのが北海道住移住ドラフト会議(笑)。

:なるほど。誰に会えるかわからないって人も、北海道移住ドラフト会議に出た瞬間に熱量がある人とたくさん知り合えるわけですね!

柴田:そういう機会を積極的に利用してもらうことで、より地域との関係性ができてくると思います。

Editor's Note

編集後記

北海道をテーマにしたトークセッションでしたが、見えてきたのは北海道に限らず全国各地でこれから活躍していきたいと思っている方々も納得のヒントでした。
実際に向き合ってこられたからこそ、たくさんの可能性が詰めこまれた時間となりました。

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