地域創生
面白い地域や人との関係性をより濃くつくっていきたい。でも、どうしたらいいのかわからない。
そんな経験はないでしょうか? そんなアナタに向けて今回お届けするのは、北海道移住ドラフト会議が行ったイベント「HOKKAIDO NIGHT in 東京 〜あなたの知らない北海道の今をお届け!〜」の様子。
本イベントを通じて見えてきたのは、北海道に限らず地域の垣根を超えて面白い人と繋がることの重要性。地域に本気でコミットしてきた方々だからこその観点で語られた、面白い地域や人との出会い方とはーー。
柴田:本日は『北海道移住ドラフト会議』にご参加いただきありがとうございます。今日は各地域で活躍されている方々にゲストとしてご登壇いただいていますが、まずはゲストの皆さんが思う「今一番熱い地域」を教えてほしいです。
柳澤:北海道でいうと、帯広・十勝エリアが個人的にも刺激を受けている地域ですね。熱い人が集まってると感じます!十勝の『ばんえい競馬』でインタビューさせていただいたことがあるのですが、長年騎手を目指しながら厩務員(広くは馬の世話をする人のこと)として働いていた方が昨年デビューされて「18年ぶりの女性騎手の誕生」と話題になったり、最年長騎手として39歳でデビューされた方がいます。そんな情熱を持って夢を叶えてる方々が多いエリアなので、特に今熱い場所かなと思っています。
柴田:柳澤さん自身も『ばんえい競馬』によく訪れるんですか?
柳澤:そうなんです。さらに言うと『ばんえい競馬』って個人協賛ができるんです。1万円から自分の好きなタイトルをレースに付けることができますし、その名付けをふるさと納税にするなど面白い企画も帯広ならではかなと思います。
柴田:ありがとうございます。では次に呉さんにお話を伺いたいと思います。
呉:僕自身、全国各地を訪問するんですが、地域ごとに「自分たちの勝ち筋」を考えてる地域は熱いなと思います。でも最近は、「地域」という括りが解けてきてるとも思いはじめていて。その理由としては、例えば今日北海道から東京に来られている登壇者のように、面白い人たちは地域を越えて関係性をつくりはじめている。他のエリアと相互にコミュニケーション取れるような人たちがいる場所が、熱い地域の共通点だと思いますね。
呉:北海道で言うと、私自身上川町と縁が深いんですけど、そこを面白がっている理由は、行政がオープンスタンスだからなんです。役場が中心になって、ひたすら他の地域の人たちと関わろうとされているからこそ、上川に面白い人が集まってきているなって。「外と繋がろうとする」は面白い地域の共通点なのかなと思っています。
柴田:では、五十嵐さんお願いします。
五十嵐:僕が考えている面白い町3条件は「5,000人前後の町」「首長がイケてる」「行政と民間にキープレイヤーがいる」ことですね。
5,000人前後というのは、高校がなくなってしまう人数で、つまりは町としての危機感が出てくる人数なんです。「高校がいよいよ潰れるぞ」となると町として焦りだしますし、そこに首長やキープレイヤーがいると、一気に動き始めるなって。
柴田:なるほど。では、これから注目するとより面白いと思う人口が少ない町があれば教えて欲しいです。
柳澤:大樹町はどうでしょうか。町の規模は大きくはないですが、宇宙版シリコンバレーの実現も掲げているので、今後の期待も込めて。
柴田:呉さんはどうでしょうか?
呉:僕が思うに、さっきの5,000人が面白い町という話は、エッジが効くからだと思うんですよね。
例えば「90パーセントが林業」というような町だと、林業にフォーカスして地域を変えていくみたいな動きができるけど、人口が増えれば増えるほどいろんな産業が出てくるので、地域を動かすのが難しくなってくる。
一方で実績が積み上がっていくと、行政民間関係なく応援をする動きが出てくるので、町の大きさに関係なく、実行できる人は実行できるんだと思っています。
柴田:これから地域と関係を築いていきたいと思っている方々に向けて、それぞれの視点からアドバイスをいただきたいです!
呉:地域の面白い人に会える場所を探すことが大事だと思います。例えば、僕が地域を意識し始める前は、大手の代表取締役の方にインタビューをすることが多かったんですが、やっぱり個人同士の繋がりが生まれにくい。
でも、地域で会うことで、地域でビジネスをやってる人や、東京でバリバリ事業を行っていますみたいな人とも異様に仲良くなることができるんですよね。
なんなら、一緒にサウナに入ってしまえばめちゃくちゃ距離が縮まる!だから意外と「どこで会うか」がその人との今後の関係を決めることにもなると思うんです。なので事前に色々調べることも大事なんですが、地域に行けばキーマンに会えてしまうこともあるので、現場に出向くことが大事になると思っています。
柴田:たしかに、スナックで出会った人は異常に仲良くなりますよね!続いて、柳澤さんお願いします。
柳澤:同じく現地に行くことが大事だと思いますね。私自身も北海道とに関わるようになって思うのが、北海道ドラフト会議の皆さんのような熱い方々と出会って刺激をもらえることが、結果的に町を盛り上げることに繋がるんだろうなって。
地域の方にとっては当たり前のことでも、外から見るとすごい価値があると気づくというか、面白いことってたくさんある。だから北海道ドラフト会議を活用して、どんどん繋がりをつくっていきたいなと思っています。
柴田:ありがとうございます!最後に五十嵐さんお願いしていいですか。
五十嵐:面白いなとか、気になった人をひたすら辿どっていくっていうのが1番いい気がするんです。それが出来るのが北海道住移住ドラフト会議(笑)。
呉:なるほど。誰に会えるかわからないって人も、北海道移住ドラフト会議に出た瞬間に熱量がある人とたくさん知り合えるわけですね!
柴田:そういう機会を積極的に利用してもらうことで、より地域との関係性ができてくると思います。
Editor's Note
北海道をテーマにしたトークセッションでしたが、見えてきたのは北海道に限らず全国各地でこれから活躍していきたいと思っている方々も納得のヒントでした。
実際に向き合ってこられたからこそ、たくさんの可能性が詰めこまれた時間となりました。
YURIKA YOSHIMURA
芳村 百里香