SUMIDA
東京都墨田区
職人の熱い眼差し、洗練された手つきと技術、金属の音と匂い。
メイドインジャパンの凄さを五感で感じられる場所、町工場。都心からわずか20分でそれを体感できる場所をぜひ今回は知ってほしい。
東京都墨田区。
江戸時代から日用品を作る職人が多く住んだ「ものづくりのまち」にはかつて9,000社ほど工場が区内に存在し、日本人の生活の豊かさを縁の下で支え続けてきた。多種多様な技術が揃うここから生まれたものはあらゆる部品パーツはもちろん、衣類、石鹸、ドアノブ、ポスター、水泳帽など。
近年はものづくり産業の逆風を受け工場数は3分の1にまで減りながらも、スマホやカメラなどの精密機器、ボールペンのクリップ、宇宙被服、世界初7,800m深海での生物撮影に成功した深海探索機などあらゆる分野の進歩に貢献。
歴史の中で培われた町工場の技術は、本物だ。
しかし、注目してほしいのは技術力だけではない。どんなに技術があっても、ものを作るのは“人”だ。そして墨田区のものづくりでは、自社ブランドの立ち上げ、海外進出、国内外ITベンチャーとのコラボ、一流大学からの新卒採用など、町工場の常識を超えて新たな風を吹かせようとする”墨田人”がいる。
ものづくりの町から生まれた「ローカルの底力」。興味をもったら体感してみてほしい。
11月17日、18日に墨田区では町工場の現場を自由に巡れるイベント”スミファ“が開催。気軽に行けるローカル体験に興味を持つ人が増えて欲しく、時期に合わせて今回は墨田区をピックアップ。
高い技術力だけでは生き残れない現代のものづくり産業の中で、墨田人はどう生き残るのか。生き方、考え方、日常を取材しました。
1.【ものづくり× 商品企画】水泳帽・ペンのクリップ…墨田区の”ヒット用品”は「心遣い」から生まれた
Editor's Note
"東京のローカル"を特集してほしい、という要望があり第1弾として墨田区にしました。下町ロケットが放送されていることに加え、私たちの東京支社は墨田区。近所から魅力を紹介します。
YASUHIKO SUGIYAMA
杉山 泰彦